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中国ご自慢の空母「遼寧」は日米潜水艦隊がすでに“撃沈”?
搭載できる艦載機の数も限られているが、西太平洋方面では米国を除けば、ジェット戦闘機を発着できる艦を保有しているのは中国しかない。タイ海軍がスキージャンプを備えた小型空母「チャクリ・ナルエベト」を持っているが、予算と人員不足から機能しているとは言い難い。
明治時代はなすすべなく
遼寧は、満載排水量が10万トンを超える米空母ほどではないが、6万7500トンとほかの水上艦と比べると巨艦だ。駆逐艦やフリゲート艦などを従えて西太平洋の海域を遊弋(ゆうよく)すれば、海空軍力が劣るアジア諸国にとっては脅威となる。親善訪問を名目に海外に寄港し、その威容を見せつければ「砲艦外交」となる。
余談だが、130年前の1886(明治19)年に当時の新鋭艦だった定遠や鎮遠を従えた清王朝の北洋艦隊が燃料補給などを名目に長崎に入港。上陸した清国水兵が商店に押し入るなど乱暴・狼藉を働いて外交問題となった。しかし、当時の日本には定遠や鎮遠に対抗できる水上艦がないため、なすすべがなかった。
この事件は「長崎事件」といわれ、1894(明治27)年に始まった日清戦争の遠因になったともいわれる。定遠や鎮遠などの新鋭艦を目の当たりにした日本は海軍力の増強に乗り出し、日清戦争でようやく仇を討つことになる。
把握される中国海軍の動向