昔々或る所に原っぱが有ったとさ・・・毎年の春にね
そこで近所の子供が遊んでいたんだよね。そしたらフト聞こえる子猫の鳴声・・・
探しながら近づくと何やら怪しげなダンボール箱が有ってね。中を覗くと
何と野良子猫が5・6匹セットで固まっているね。それを見た途端、皆は狂喜乱舞・・・
普段の善行に対して神様からのギフトセットか?って「今日はこれで暇潰しが楽しくなるな・・・」と夫々が思っていたね。

さて、中の子猫は色々な柄なので区別し易かったので誰がどの猫を玩ぶかジャンケンね。
皆、元気の良さげで大きめの固体を狙っているんだよ「楽しみ甲斐が有るからね」。

当然、遊び方も様々、皆工夫してるよね。或る子供は早速の猫の首に縄紐を巻いて括り付けて
最初は犬の様にお散歩ごっこね。でも子猫でしかも空腹で体力が無いから
直動かなくなるから蹴飛ばす→益々弱る→体が痙攣して固まる→目覚ましに棒で叩く→
もがきき苦しむが動くので子供は一安心→飽きたので紐を掴んでヨーヨーと云うか
ハンマー投げの様に思い切り振り回す「来る宇宙時代に備えてテレビで見た遠心力耐久テスト
とか云ってたかな?」
→振り回した場所が狭かった所為で壁に激突
少し血が出る→皆覗き込むが動かない「この時点でクタバってそうなので遊びは終了→
壊れた固体は元の箱に戻して次の個体にチェンジ。

そうそう、自由にヨチヨチと歩かせてパチンコの射的にして楽しんだね、
一番面白かったのは目にクリーンヒットすると顔を掻き毟る様に苦しむ姿ね。
エアガンの試し仕打ちには打って付けの標的にしたよ。連射すると面白い様に
体を捩って足掻くね、そうするとこっちも益々楽しくなってね玉が空になるまで
やり続けるんだなー。それとかロケット花火を首に括り付けて飛んだらオモロイとか言って
最後に破裂すると気絶する固体が笑えたね。

親父がゴルフやっている奴なんてのはゴルフクラブ持って来てボール代わりに
思いっ切り振り回してクリーンヒットするとすっ飛んでグシャりと一発で
オジャンにするから面白くないんだよね。「クラブは血糊ベットリで親父に後で
コッテリ怒られる?」

時にハンマー投げが行き過ぎて手元が滑ってか首の紐が緩んで猫が砲丸玉みたいに
在らぬ方向にすっ飛んで道路に激突着地するとそこへ車が来て煎餅となり終了。
後で見るとハエが集って蛆が沸いてたね「カラスの啄ばんだ跡も有ったけど」。

花咲猫遊び→枯れ木を見つけて子猫を木に掴まらせてその下で焚き火をすると
煙がモクモクと目に沁みる→その内に木が燃え出して猫が炙られて焼き猫に成る様を
豚の丸焼きが出来るかの様に眺めて楽しむってのも有った気がするね?
勿論残った灰は肥料として土に帰すけどね→自然に優しいよ。

春だったけど少し暑かったのからで近くに穴が有ったので少し涼んで貰おうと云う
優しさからか?何処かの小学校の教員みたいに生き埋めに「ホントは箱ごと
やりたかったが独占すると皆が各々楽しめないので」後でタイムカプセルみたいに
掘り起こすつもりだったんだよね「何匹元気でいるか賭けをするので」。
でも大抵、子供だもの遊びに夢中でそんなこと忘れるね。

思い出した頃、掘り出すと骨ホネね・・・とまぁ色々と楽しい思い出だね。
でも、こうして命と云うものを実践で学べた貴重な時代だったんだよね。

でもね、私的に楽しむ時は野良猫のクセにヒゲ生やしてるのは生意気とか言って
ヒゲとマツゲをチョッキンしてから尾の長い固体は親父の格言?猫は高い場所から
逆さに落ちても尾でバランスして上手く着地をすると言うのを確かめる
科学的?実験で尾を短く切って2階から何回もブン投げて着地を確かめてみたね→
上手く出来ない固体は途中から動かなくなってツマラナいので蝋燭の蝋を滴らせて
刺激を与えたよ「ピクピク動いて面白かったね」。因みにクタバッてそうな
固体は燃やすと臭いので可燃ゴミの袋へポイね。

今でも思い出すと偶にやりたくなるね。まぁ、色々とムダに煩いのでもっと
巧妙にやるけどね。
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