トップ > 中日スポーツ > スポーツ > 首都スポ > 記事

ここから本文

【首都スポ】

高校野球 早大学院・柴田 圧巻11K 城東エース 関根復活 東西東京大会

2016年7月18日 紙面から

11三振を奪い3失点完投した早大学院の柴田迅=ネッツ多摩昭島スタジアムで(小原栄二撮影)

写真

◇早大学院6−3東大和

 第98回全国高校野球選手権(8月7日から15日間、甲子園)は17日、西東京大会で、早大学院が6−3で東大和を破って16強に進出した。最速146キロのエース右腕、柴田迅投手(3年)が10安打されながらも11三振を奪って完投。昨春の東京都大会4回戦で負けて以来となる早実との「WASEDA」対決実現を誓った。東東京の城東はエースで4番の関根智輝投手(3年)が復活、16強入りを決めた。

 元祖・都立の星でシード校の東大和のエース藤原に投げ勝った。2、3回戦は救援で、満を持してこの夏初先発した早大学院の柴田は中盤から危なげない投球。「力みすぎと言われたので(3回に2点リードを追いつかれてから)コントロール重視にしたのがはまりました」。10安打されながらも、キレのいい直球とカットボールを武器に11三振も奪った。

 16強に進出して、視界の先に、うすぼんやりと自分たちと同じWASEDAのユニホームが見えてきた。「まわりが言うほど意識はしていませんが、できれば早実とやって最終的な目標は早実に勝って甲子園です」。夏の大会での顔合わせとなれば、2013年3回戦でコールド負けして以来。あと2つ勝って準決勝に進むのが条件。2010年に準決勝で3−7で負けたリベンジの舞台にもなる。

 新チームになってからは練習試合もしていないが、昨春の東京都大会でも対戦している。先輩投手が立ち上がりにつかまって、柴田が1回からリリーフ。入学したばかりの清宮には3打数1安打だった。「外角のカーブを、手首をうまく使われてライト前に運ばれました」。清宮は高校通算52本塁打のスラッガーに成長したが、柴田もこの春には自己最速を146キロにまで伸ばした。清宮の父が早大ラガーマンなら、柴田の父は早大ボート部で早慶レガッタにも出場した。親譲りのエンジの血が流れていることでも負けていない。

 野球では大きく水をあけられているが、早実は早大の系属校で、早大学院は附属。“本家”の意地もある。ユニホームのマークの色も微妙に違って、早大学院の方が、早大と同じ色だ。「早実はタレントぞろい。ぼくたちは入学したときに、監督から、秀でた選手がいない“氷河期”といわれた世代ですが、自分たちの野球をやって早実に勝ちたい」。氷河期世代の先頭に立つ秀才右腕が、打倒・早実に名乗りを挙げた。(小原栄二)

    ◇

 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」。トーチュウ紙面で連日展開中。

 

この記事を印刷する

PR情報

閉じる
中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ