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【大相撲】

宝富士、“デラックス”な活躍で1敗守る

2016年7月17日 紙面から

嘉風(右)を寄り切りで下した宝富士=愛知県体育館で(石川彰保撮影)

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◇名古屋場所<7日目>

 (16日・愛知県体育館)

 5日目に横綱白鵬を破った西前頭2枚目の宝富士(29)=伊勢ケ浜=が嘉風を寄り切って1敗を守り、妙義龍を下手投げで退けた横綱白鵬、関脇栃ノ心を寄り切った大関稀勢の里らとともに首位を守った。横綱日馬富士も勢を難なく寄り切った。大関陣では豪栄道が御嶽海を上手出し投げで下して5勝目を挙げたが、かど番の照ノ富士は栃煌山に押し出されて3連敗で4勝3敗。小結高安、逸ノ城らも1敗堅持。

    ◇

 「かわいい。顔にだまされた」と5日目に勝った白鵬に言われてしまった、まるでゆるキャラのような宝富士。嘉風を寄り切って1敗を守ると、群がる報道陣に「こんなについて来られたら、プレッシャーです…」とポツリと言うところがまたかわいい。

 とはいえ、勝負となれば別だ。嘉風を重い腰で受け止め、怪力で攻め返す。「嘉風関がやってくることを頭に入れて。慌てないこと。落ち着いてます」と堂々とした勝ちっぷりを披露した。

 かつてはパンツで験を担いでいた。勝ったときにはいていたパンツはその日のうちに洗って翌日もはく。付け人さん大忙しの験かつぎだが、今はやっていない。

 この日は、パンツのローテーションが3日目に負けた稀勢の里戦と同じものであることにたまたま気づき、「違うパンツにしました」というくらいなもの。

 それよりも、イメージトレーニングで対策を練っている。「ここ3カ月くらいですかね。最悪のパターンと最高のパターンを考える。最悪のパターンでも、最後は勝つイメージで。考えないと勝てませんから」と研究を重ねる。高安、栃煌山の取組にも「自分より上位なんで気になります」と注目。三役復帰、できれば関脇を狙っている。

 白鵬も認めるかわいさだけでなく、しっかりとした向上心も持ち合わせる宝富士。タレントのマツコ・デラックスそっくりで、「マツコ富士」と師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)に言われたこともあった。

 ここまでの活躍は、マツコというよりデラックス。「宝デラックス」の方が似合う気がする。 (岸本隆)

 

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