今週の格言
『梅雨明けは、出戻りの梅雨前線のチカラを見極めるにつきる』
『梅雨明けは、出戻りの梅雨前線のチカラを見極めるにつきる』
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九州〜東海地方で梅雨明け発表があったが、周りは雲だらけ。
夏の高気圧が、雲の接近を食い止めて、「梅雨明け」の面目をたもてるか?
1週間の天気予報を振り返って当たったかどうかを検証する週1連載。
勝敗とその理由を振り返ります。はたして今週の成績はどうだったのか。 (本連載は振り返りが中心で、詳しい予報は行っていません。予報が見たいかたはウェザーマップなどの専門サイトをどうぞ) > 個人サイト ウェザーマップ・増田雅昭 ツイッター @MasudaMasaaki 梅雨空はなかなか大変です1週間を振り返る(東京都心周辺) 予報は前日夜にこちらでやってます。
先週は、木曜(14日)の雷雨をバッチリ当てて、ファインプレー。
でも、見せ場はそれくらいで、あとは梅雨空に苦戦。 週末、土曜(16日)は、雲がぶ厚く、雨の可能性もあると読んでいたのに、けっきょく降らず。前日からの湿気が、思ったほど残ってなかったか。 そうか、そんなに湿気は残ってないかと思い、日曜(17日)は、けっこう晴れ間が出るかなと予報を組み立てたら、あまり晴れず…。次の雲が、西からさっさと流れてきてしまった。 予報が、裏目、裏目に出た週末。梅雨空は、人の裏をかく天才なんじゃないかと、感心してしまう瞬間がある。 感心してないで当てろ、ですよね。はい、すみません。 大ハズレはなかったし、許してください!
梅雨明けの発表がありましたが、大丈夫でしょうかきょう(18日)、九州〜東海地方の梅雨明け発表が、気象庁からあった。
たしかに、梅雨前線は本州より北へ上がって、晴れる日が増えてくるが、今回は取りあつかい要注意な梅雨明け。 夏の高気圧は、ぜんぜん本調子ではなく、来週にはまた小さくなる。つまり、「夏〜!」という感じの空が、ずっとつづくわけではない。それが分かっているのに、なんで発表しちゃったのという声が、気象予報士の中ではあがっている。 晴れて暑いのに、梅雨明けを発表しないとブーイング。なのに、発表したあとに雨が降ると、それまたブーイング。 進むも地獄、退くも地獄の梅雨明け発表。担当の予報官のみなさん、本当におつかれさまです。 でも、個人的には、梅雨明けした地域も、また梅雨空が戻ると思ってますけどね。 【今週のみこみ】梅雨前線が存在感を示すかに注目
今週のなかば以降、関東から北の太平洋側では、曇りや気温の低い日がつづいて、まだまだ真夏らしくない天気に。
一方、梅雨明けした九州〜東海は、しばらく晴れて暑いが、週末の天気が不透明。北へ離れていったはずの梅雨前線が、戻ってくる。 週末には梅雨前線が戻ってくる。「梅雨明け」でよかったのか、試される週末に。
あとは、どれだけ梅雨前線が存在感を示すかがポイント。存在感があれば雨を降らせるし、消えかかったような存在なら晴れて暑くなる。
地方転勤から本社に戻って、バリバリ仕事をする人もいれば、「あれ?どうしちゃったの?」となってしまう人もいるように、戻ってくる梅雨前線にもいろいろある。 週末の天気のかぎをにぎる梅雨前線。存在感はいかに? 結果は来週!
今週の格言
『梅雨明けは、出戻りの梅雨前線のチカラを見極めるにつきる』 質問コーナー予報の成績が悪いと、気象予報士の資格は更新できないとかペナルティーがあるの??ペナルティーはないですね。ただ、成績が悪すぎると、見向きされなくなることはあります。
とくに、個別に契約をして天気予報を提供しているお客さんだと、契約が終了したり、次の依頼がこなかったりしますね。そのへんはシビアです。 テレビやラジオなどでも、お叱りの声をたくさんいただくことになりますし、見聞きしてもらえなくなることもあります。 また、気象予報士の中でも、「あの人は当たる人」「あの人は当たらない人」という空気があります。 勝負どころでは、「当たる人」に予報がまかせられたり、他の予報士から「今回はどう考えてます?」などと予報の相談が集中したりします。成績の悪い予報士には、相談がきません。 問題は、みなさんから見て、誰が当たる人なのか、ひと目で分からないということですね。 まぁ、すべての予報士が、あと出し天気予報をやれば、解決するんですけどね。 いや、これ、自分アピールじゃないですからね。ぜんぜん自己主張してないですからね! 詰め天気
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