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先進国、今年1.5%成長に 英EU離脱でアジア開銀修正

2016/7/18 11:00
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 【マニラ=佐竹実】アジア開発銀行(ADB)は18日、2016年の先進国(日本、米国、欧州)の国内総生産(GDP)成長率見通しを1.5%に下方修正したと発表した。英国の欧州連合(EU)離脱で先行きの不透明感が高まったほか、米国の経済指標が市場予想を下回っているためで、3月の前回予想よりも0.3ポイント下げた。17年の予想も1.9%から1.7%に引き下げた。

Brexitが成長率見通しに影響している
2016年2017年
前回
予想
修正
前回
予想
修正
先進国1.81.51.91.7
米国2.31.92.52.5
欧州1.51.31.61.1
日本0.60.50.50.8
アジア
新興国
5.75.65.75.7

※アジア開発銀行調べ。単位は%

 Brexit(英国のEU離脱)の欧州経済への影響についてADBは、「金融市場の混乱などを通じて下方リスクが高まった」と指摘した。ただ、「2015年のEUから英国への輸出は全体の6%程度にすぎない」として、EUへの影響は比較的小さいと分析した。

 アジア新興国の16年の成長率見通しは、前回から0.1ポイント引き下げて5.6%とした。17年は5.7%で変わらず。ADBの魏尚進チーフエコノミストはBrexitの影響について「アジアの通貨や株式市場が反応したが、実体経済への短期的な影響は小さいだろう。ただ、先進国経済の見通しが弱含む中、各国は成長を維持させるために外的ショックに備える必要がある」と話した。

 ADBは毎年春に「アジア経済見通し」を公表し、四半期ごとに修正値を発表している。アジア新興国は、先進国を除くアジア大洋州の45カ国・地域が対象だ。

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