永田町新潮流・小池百合子 私がやらねば
夕刊フジ 2008年8月27日
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夕刊フジ 2008年8月27日
北京五輪に世界の目が向けられているさなか、旧ソ連のグルジア情勢が激変した。グルジアの自治州である南オセチアのロシア人保護のためと称して、ロシアが軍事介入に踏み切ったからだ。 事態を受けて、ライス国務長官は、北京五輪の閉会式と6カ国協議への参加を急遽キャンセルし、グルジア問題を優先。アジアは後回しってことね。 考えてみれば、ライス女史もゲーツ国防長官も、もともとソ連の専門家である。土地勘を生かしながら、古いロシアの復活を懸念するポーランドに滞っていたミサイル防衛に合意させるなど、動きは機敏だ。ただし、そのことがまたロシアを刺激していることから、すわ東西冷戦構造の復活かとの思いも蘇る。 2014年の黒海に面したロシアの保養地ソチでの冬季オリンピックの開催を巡る国際政治ゲームが激しくなりそうな気配だ。 グルジア情勢はアメリカ大統領選まで動かした。オバマ氏が上院外交委員長の民主党のバイデン上院議員を副大統領候補に引っ張りだしたのもグルジア情勢を含め、外交分野での経験のなさを補うため。「CHANGE」という看板に新鮮さは失われるだろうが、実質をとるということだろう。 それにしても、「世の中、動いてるぞー!」と感じざるを得ない。 一方で、わが日本は、ようやく臨時国会の日程が決まったことくらいか。国会の舞台では、来年の1月にまた期限切れとなる海上自衛隊のインド洋上での給油活動問題が再浮上する。私は、その主戦場となるテロ特別委員会の理事に就任予定だ。世界各国と力を合わせてテロと戦うために、日本が何をすべきかを大所高所から議論していきたい。 また党内では、国家戦略本部で事務局長を務めることになった。中長期戦略の委員長も兼任する。 世界の激動にも、人口減にも耐えうる新たな日本の設計図を示していきたい。 ■永田町新潮流・私がやらねば 夕刊フジ 毎週水曜リレー連載 |
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