岡田斗司夫氏の「情報操作」に抗議する(暫定版)
 


              竹熊健太郎
●はじめに
これは当ホームページ『おたくウィークリー5月27日号』上において、岡田斗司夫氏が書かれた文章『竹熊氏、その1』及び『竹熊氏、その2』(以下『竹熊1,2』と略す)に対する反論と抗議である。「暫定版」と打ったのは、文字通りの「とりあえず」であって、緊急に、必要最小限の反論・抗議をなすためである。
 理由の第一は、岡田氏の書いた私に関するデマゴギー的文章は、悪質、かつ巧妙であり、「言った」「言わない」の水掛け論を可能な限り回避したうえで第三者に納得のいく説明をするためには、かなりの長文になることが予想される。したがっていましばらくの時間が欲しいこと。
 第二は、これが実は大きい理由なのだが、このような文章をインターネットで臆面もなく発表する「岡田斗司夫」なる人物の人間性に、物書きとしての興味をそそられたためである。私は「岡田斗司夫」の抱いているらしい『エヴァ』やガイナックス・庵野秀明氏に対するアンビヴァレンツな思いを読み解くことが、「エヴァ現象」のもうひとつの側面を語ることにもなると思った。その意味で、私はこの問題についてタップリ時間をかけて、心ゆくまで書かせていただくつもりだ(実はもう書き始めている)。
 ところで反論を行う前に、このホームページをお読みになられる第三者に向けて、二、三の事情説明をしたい。

●反論と抗議が遅れた理由
 問題の文章(『竹熊1,2』)は、(この記事を送ってくれた)知人に教えられた日付が正しいのであれば、五月二七日に当ホームページ(「おたくウィークリー」)に掲載された。にもかかわらず、反論・抗議がこの時期になされることに、奇異の念を抱かれる人がいるかもしれない。
 遅れたのは単純な理由である。私はつい先日まで古いMS−DOSパソコンを使っており、インターネット環境にはなかった。五月末の引っ越しを機に新しいウィンドウズ・マシンに買い換えたが、引っ越しのゴタゴタと溜まりに溜まった仕事に追われて、まだどこのプロバイダとも契約していない。以上の次第で私は七月現在も『おたくウィークリー』を読める環境にない、それゆえのことである(諸般の事情で、インターネットに接続できるのはたぶん八月以降になると思う)。

 私が『竹熊1,2』の存在に気が付いたのは六月末のことだ。ニフティ・サーブ内の岡田氏がボードリーダーをつとめる会議室上で、ある参加者がインターネット内の『竹熊1,2』に触れた文章をアップされた。その人物の発言には重大な事実誤認が含まれており、どうやらそのことを信じている様子だった。
 驚いた私はすぐに岡田氏に電話し、「自分はインターネットに入れないのだが、本当に岡田さんはご自分のホームページでそういう記事を書かれたのか?」と問いただした。岡田氏は最初「そんなこと書いたかなあ」ととぼけていたが、「ああ、あのことかもしれない。言われてみれば、あれはまずかったかもしれませんね。直しておきます」と答えて、電話を切った。
 その後、私は知人経由で問題の『竹熊1,2』(オリジナル版)を送ってもらい、一読して絶句した。
 まず、重大な事実誤認があること(のちにこれは修正された。後述)。また、ある部分では岡田氏の主観に過ぎないものをあたかも事実であるかのように書かれていること。はなはだしい箇所では岡田氏の主観が、まるで私の主観であるかのようにすり替えられていること。また全体的に、岡田氏の主観によって事実がかなり脚色されていること。そして、一見して私に好意的な体裁を装いながら、歪曲された事実(ゴシップ)を暴露することで私の周囲に多大な迷惑を及ぼし、結果として私も多大な迷惑をこうむる内容であること。

●オリジナル版と修正版について
 改めて私からお断りするが、現在バックナンバーの形で保存されている『竹熊1,2』は、六月末に岡田氏の手で差し替えられた修正版であって、最初に掲載されたオリジナルの文章ではない。行数にしてほんの数行ほどだが、オリジナル版には私としては見過ごすことのできない事実誤認が含まれていた。その記述は、たとえ噂として流れるにしても、私以外の人物にも迷惑が及びかねない代物だ。
 したがって、この原稿で直接その記述に触れることはしないが、オリジナルをお読みになられた方は、くれぐれも内容を信用されないようお願いしたい。
 現在の修正版は、私の要求に岡田氏が従ったものであるから、とりあえずはそれでよい。ただし差し替えられた部分は、なるほど「事実誤認」と判断できる部分は削除され、巧妙にやわらげた表現に変わっているものの、前後の文脈はそのままだし、全体として私に対しての誤解を生じさせる文章であることには変わりはない。したがってこの「修正版」に対しても、反論の必要ありと判断した。
 いっそ「全面削除」を要求してもよかったのだが、それはしなかった。最大の理由は、最初に述べた通り、私がこの文章を発見するのが遅れて約一か月以上も「放置」されていたからである。「放置」されていた間、いったい何人がこれを読んだかは知らないが、相当な数に及ぶと思われる。今さら削除してももう遅い。仮に削除したところで、それを読んだ第三者の記憶から抹殺することは不可能なのであって、一度人目に触れた文章は同じ場所で反論しないかぎり、当方の名誉は回復されないのだ。
 だから岡田氏は、私のこの「反論・抗議」をただ当ホームページに、「目立つ形」で掲載してくれればよい(いうまでもないが、特殊な場所をクリックしないとこの文章が読めないとか、そういう小細工をされないように)。また、再反論もご随意に。そこから私と討論に発展するならなお結構である。もちろん『竹熊1,2』の著作権は岡田氏にあるのだから、岡田氏が自分の判断で削除するのは勝手だが、その場合は必ず代わりに、ご自分の不用意な文章によって竹熊の名誉を傷つけ、また読者もたばかった行為に対する「謝罪文」を掲載していただきたい。


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