東京都知事選(31日投開票)は17日、初の日曜日を迎えた。元防衛相の小池百合子氏(64)は、自民党の聖地・秋葉原に乗り込み、SNSで集まった1200人を前に「組織に頼らないピープルズパワーを」と訴えた。共同通信社の序盤の情勢分析では、小池、鳥越両氏が競り合う展開となっている。

 小池氏が、午後最初に遊説を行ったのは秋葉原だった。「マンガとアニメの聖地」をうたう豊島区が地元で、昨年のハロウィーンでは、魔法使いサリーをもじった「魔法使いユリー」のコスプレを披露した。サブカルチャーへの理解も深いが、別の狙いがあった。

 アキバは、小池氏を推薦しなかった自民党が、国政選挙の最終日に安倍晋三首相の演説を行う「聖地」。首相が9日、約3000人を前に参院選の打ち上げ遊説を行った場所に、小池氏は単身、乗り込んだ。

 聴衆は、予想を上回る約1200人。小池氏は「組織の動員もなく、SNSの告知だけでこれだけ集まってもらえた。組織ではなく、自由な意思で小池を見てみようと。これぞピープルズパワーだ」と述べた。「1人1人の思いがまとまれば、1つの大きな方向ができる」とも述べ、草の根の支持拡大にも自信を表明。聴衆の男性から、「男の中の男だ」と声援が飛んだ。

 小池氏と対立する自民党東京都連は、増田寛也氏を支援するよう引き締めを強めているが、強権的な対応が災いし、党内分裂は広がっている。党内の「隠れ小池票」の割合は、増田氏を上回るとの情報もある。

 小池氏は「アニメは、日本のキラーコンテンツ。東京全体をアニメランドにして、日本経済のエンジンにする。魔法使いユリーを都知事に押し上げて」と訴えた。キャスター時代、猪瀬直樹氏原作、弘兼憲史氏作画の漫画「ラストニュース」のモデルになったという。「初の女性都知事の物語を、秋葉原からアニメで発信できるよう、いい仕事をしたい」。都知事として、アニメのヒロインになる夢も披露した。【中山知子】