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【大リーグ】

イチロー、代打で中前打でメジャー通算3000安打までM9

2016年7月17日 紙面から

◇マーリンズ7−6カージナルス

 【ニューヨーク穐村賢】大リーグは15日、当地などで行われ、マーリンズのイチロー外野手(42)がカージナルス戦の8回に代打で中前打を放ち、メジャー通算3000安打にあと9安打となった。イチローの安打は4日のメッツ戦以来で出場4試合ぶり。チームも7−6で競り勝って4連勝となった。レッドソックスの上原浩治投手(41)はヤンキース戦で2点リードの9回に4番手で登板し、1イニングを無安打無失点に抑え、3試合連続となる5セーブ目(2勝3敗)を挙げた。チームは5連勝。

 カウントダウンが佳境に入る中、敵地さえも熱狂した。イチローは1点を追う8回に代打出場。名前が場内アナウンスされると、「ベースボール・シティー」と呼ばれる野球狂の街、セントルイスの敵地ファンから大歓声が沸き起こった。

 「すごいですね。いや、ここは特別。びっくりしたな。今日のはちょっと考えられない」。共同電によれば、イチローはしみじみと語った。

 敵軍カージナルスの“現役最強捕手”モリーナも、イチローに一声掛けると、ゆっくりと本塁前の土をならして守備位置に入らず、観客が総立ちで拍手する時間をつくる。イチローと同様、将来は殿堂入りが確実な名手の最敬礼を込めた計らいに、背番号51は「(観客と)打ち合わせができているみたいな感じの動き。ちょっと感激した」と感じ入った。

 感謝はバットでの恩返しで示した。左腕シーグリストの内角低めの92マイル(148キロ)直球を、中堅左へクリーンヒット。メジャー通算3000安打にあと「9」とすると、満員観衆は再び大いに沸いた。

 さらに、けん制悪送球で二塁に進むと、プラードの右前打で同点のホームイン。大満足の一日の締めくくりは、9回に味方打線が昨季まで阪神の守護神だった呉昇桓(オ・スンファン)を攻略し、後半戦を逆転勝利でスタートした。

 「左腕からのあのヒットは大きかった」。マッティングリー監督は42歳の一打を振り返り、観客の反応を「セントルイスのファンはこの国でベストのファン。イチローを尊敬しているからだろう」と評した。栄光への秒読みに入り、雰囲気は最高潮だ。

 

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