ドラードの研究(2)
ドラードの研究(2)
サウス・アメリカン・サーモン

アメリカで出版されている熱帯魚図鑑などでは、サルミヌス族(ドラード類)の俗称として、サウス・アメリカン・サーモンという言葉を充てています。イメージ的には、悪くありません。しかし、生物分類に興味のない釣り人を混乱に導いたことも確かです。
『ドラードってサケ科でしょ。アブラビレがあるもん・・・』というお言葉を、日本の某釣り雑誌の記者から頂いたことがあります。熱帯魚好きの方なら、噴飯もののお笑いですよね。グランデ・オガワももう何十回と雑誌などに書きましたが、『ドラードは、ピラニアと同じカラシンの仲間です』ってのが正解です。カラシンってのが何モノか分らないヒトは、サイトで検索をかけて勉強してください。これは南米で釣りをしたいヒトにとって、最低限の知識だと思いますよ。
第3のドラード(ヒラリー・ドラード)
サンフランシスコ・ドラード(サルミヌス・フランシスカヌス)とラ・プラタ・ドラード(サルミヌス・マキシロッサス)の2種を紹介しましたので、第3の種類に進みましょう。ヒラリー・ドラード(サルミヌス・ヒラリー)です。ブラジルでは、タバラーナと呼ばれています。
本種の生息地は、けっこう広範囲ですが、どこでも数は多くありません。特に数キロ以上の大型は貴重です。分布は、サン・フランシスコ河、ラ・プラタ河の山岳渓流部(パンタナルにはいません)、そしてアマゾン水系の一部でもあるトカンチンス川の上流の渓流部です。

写真をご覧になって判るように、ヒラリー・ドラードは、サンフランシスコ・ドラードよりもさらに白っぽい魚体をしています。そして尾部の彩色がサンフランシスコ・ドラードよりさらに赤っぽくなるのも特徴です。なかなか格好いい魚です。昔は10キロ級もいたそうですが、現在では最大で数キロが目一杯でしょう。
グランデ・オガワは、南米最大の都市サン・パウロを流れる汚染で有名なチエテ川の上流(サレゾーポリスってとこ)で40センチ級を1尾、パラナ州のチバジー川で30センチ級を10数尾ほど釣ったことがあります。両河川ともにラ・プラタ水系の上流部です。
グランデ・オガワがブラジルに来てすぐのころ(1970年代後期)、リオ・デ・ジャネイロの自然博物館に行ったことがあります。そこで対面したのが、35センチほどのヒラリー・ドラードのアルコール標本でした。その標本はまるで太った尺上ヤマメそっくりに見えました。標本ラベルには、学名:Salminus hilarii、現地名:タバラナ、産地:チエテ川と記してありました。日本にいたときは野生トラウト派のフライマンだったせいもあったんで、この魚を釣りたいなぁ・・・という目標ができました。
チエテ川で始めて本種を釣ったとき(ルアーは、ラパラのシャッド)は、ウレしかったですね。積年の願いを叶えた!という感激がありました。

第4のドラード(アフィニス・ドラード)
サンフランシスコ・ドラード(サルミヌス・フランシスカヌス)とラ・プラタ・ドラード(サルミヌス・マキシロッサス)、ヒラリー・ドラード(サルミヌス・ヒラリー)に続く最後の種類が、アフィニス・ドラード(サルミヌス・アフィニス)です。
アフィニス・ドラードは、コロンビアのアンデス山脈を流れるマグダレーナ川で記載されたドラードの一種です。その後、アマゾン水系の一部(マデイラ河など)でも発見されています。
アフィニス・ドラードの特徴は、眼球の後方にはっきりした黒いラインが入ること。それゆえ、熱帯界では、アイシャドウ・ドラードとも呼ばれています。


グランデ・オガワは、ペルーのマドレ・デ・ディオス地方(アマゾン支流のマデイラ河水系の最上流部)で実物に出会っていますが、コロンビアのマグダレーナ水系(アンデス山中)には、10キロ級が潜むと言われています。そのうちにフライでやっつけたいですね。本種もなかなか格好がいいドラードです。
投網で採集したペルー・アマゾンのアフィニス・ドラード


『ドラードの研究』の結語
釣り人のあこがれ、南米に生息する『黄金の河のトラ』4種類について、各種解説をやってみました。貴兄&貴女の南米フィッシング、そしてドラード理解の一助となれば幸いです。
貴兄&貴女もグランデ・オガワとドラードを釣ろう!
★南米の河のトラ、ドラードを釣ってみたい貴兄&貴女、グランデ・オガワにお気軽にメールください。
★フィッシング・チームの隊員募集とメールは、下のサイトからお願いいたします。
アマゾン・フィッシング
次回記事の予告

ドラードの次は、グランデ・オガワの大好きな魚族シルバー・ドラド(ブリコン類)をやる予定です。
サウス・アメリカン・サーモン
アメリカで出版されている熱帯魚図鑑などでは、サルミヌス族(ドラード類)の俗称として、サウス・アメリカン・サーモンという言葉を充てています。イメージ的には、悪くありません。しかし、生物分類に興味のない釣り人を混乱に導いたことも確かです。
『ドラードってサケ科でしょ。アブラビレがあるもん・・・』というお言葉を、日本の某釣り雑誌の記者から頂いたことがあります。熱帯魚好きの方なら、噴飯もののお笑いですよね。グランデ・オガワももう何十回と雑誌などに書きましたが、『ドラードは、ピラニアと同じカラシンの仲間です』ってのが正解です。カラシンってのが何モノか分らないヒトは、サイトで検索をかけて勉強してください。これは南米で釣りをしたいヒトにとって、最低限の知識だと思いますよ。
第3のドラード(ヒラリー・ドラード)
サンフランシスコ・ドラード(サルミヌス・フランシスカヌス)とラ・プラタ・ドラード(サルミヌス・マキシロッサス)の2種を紹介しましたので、第3の種類に進みましょう。ヒラリー・ドラード(サルミヌス・ヒラリー)です。ブラジルでは、タバラーナと呼ばれています。
本種の生息地は、けっこう広範囲ですが、どこでも数は多くありません。特に数キロ以上の大型は貴重です。分布は、サン・フランシスコ河、ラ・プラタ河の山岳渓流部(パンタナルにはいません)、そしてアマゾン水系の一部でもあるトカンチンス川の上流の渓流部です。
写真をご覧になって判るように、ヒラリー・ドラードは、サンフランシスコ・ドラードよりもさらに白っぽい魚体をしています。そして尾部の彩色がサンフランシスコ・ドラードよりさらに赤っぽくなるのも特徴です。なかなか格好いい魚です。昔は10キロ級もいたそうですが、現在では最大で数キロが目一杯でしょう。
グランデ・オガワは、南米最大の都市サン・パウロを流れる汚染で有名なチエテ川の上流(サレゾーポリスってとこ)で40センチ級を1尾、パラナ州のチバジー川で30センチ級を10数尾ほど釣ったことがあります。両河川ともにラ・プラタ水系の上流部です。
グランデ・オガワがブラジルに来てすぐのころ(1970年代後期)、リオ・デ・ジャネイロの自然博物館に行ったことがあります。そこで対面したのが、35センチほどのヒラリー・ドラードのアルコール標本でした。その標本はまるで太った尺上ヤマメそっくりに見えました。標本ラベルには、学名:Salminus hilarii、現地名:タバラナ、産地:チエテ川と記してありました。日本にいたときは野生トラウト派のフライマンだったせいもあったんで、この魚を釣りたいなぁ・・・という目標ができました。
チエテ川で始めて本種を釣ったとき(ルアーは、ラパラのシャッド)は、ウレしかったですね。積年の願いを叶えた!という感激がありました。
第4のドラード(アフィニス・ドラード)
サンフランシスコ・ドラード(サルミヌス・フランシスカヌス)とラ・プラタ・ドラード(サルミヌス・マキシロッサス)、ヒラリー・ドラード(サルミヌス・ヒラリー)に続く最後の種類が、アフィニス・ドラード(サルミヌス・アフィニス)です。
アフィニス・ドラードは、コロンビアのアンデス山脈を流れるマグダレーナ川で記載されたドラードの一種です。その後、アマゾン水系の一部(マデイラ河など)でも発見されています。
アフィニス・ドラードの特徴は、眼球の後方にはっきりした黒いラインが入ること。それゆえ、熱帯界では、アイシャドウ・ドラードとも呼ばれています。
グランデ・オガワは、ペルーのマドレ・デ・ディオス地方(アマゾン支流のマデイラ河水系の最上流部)で実物に出会っていますが、コロンビアのマグダレーナ水系(アンデス山中)には、10キロ級が潜むと言われています。そのうちにフライでやっつけたいですね。本種もなかなか格好がいいドラードです。
投網で採集したペルー・アマゾンのアフィニス・ドラード
『ドラードの研究』の結語
釣り人のあこがれ、南米に生息する『黄金の河のトラ』4種類について、各種解説をやってみました。貴兄&貴女の南米フィッシング、そしてドラード理解の一助となれば幸いです。
貴兄&貴女もグランデ・オガワとドラードを釣ろう!
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次回記事の予告
ドラードの次は、グランデ・オガワの大好きな魚族シルバー・ドラド(ブリコン類)をやる予定です。
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