全世界のアングラーの憧れ、黄金の河の猛虎ドラードは、サルミヌスという属に分類されている。同属で知られていたのは4種類である。まず本家の黄金魚であるブラジリエンシス(Salminus brasiliensis)。オレは本種をサルミヌス・マキシロッサスと記すことが多かったけど、ブラジリエンシスのほうが記載が早かったんで訂正しとこう。ラ・プラタ水系に生息し、最大で30キロ近くまで成長する。
次にブラジルでタバラーナと呼ばれているヒラリー・ドラード(Salminus hilarii)だ。黄色味が薄くて尾が赤っぽい。ラ・プラタ水系とトカンチンス水系の一部に生息し最大で数キロくらい。
その次が、アフィニス・ドラード(Salminus affinis)だ。ヒラリーに似ているが、眼の後方の黒いラインが目立つ。熱帯魚界では、魔人Mがネーミングした、アイシャドウ・ドラードが通称。南アメリカ大陸北部の独立河川のマグダレナ川、アマゾン支流マデイラ河の源流部に生息し最大で数キロくらい。
ラストが2007年に記載された、フランシスコ・ドラード(Salminus franciscanus)である。以前は、ブラジリエンシスとされていたが、オレはずっと前から別種と思っていた。ブラジリエンシスよりやや黄色味が薄く、大型でも頭部が尖り気味だ。大きいものは、20キロくらいになる。
さてさて、ドラード(サルミヌス属)に、2013年に新たにもう1種が記載された。サルミヌス・ノリエガイ(Salminus noriegai)である。と言っても、残念ながら現生種ではなぁ~い(笑)。
以前のこと、オレは熱帯魚専門雑誌AL(アクアライフ)誌に、「メガピラニアはいた!」、という原稿を書いたことがある。その文中でこんな記述(少々の加筆訂正あり)をした。『メガピラニアが産出された層位は、・・・中略・・・ 時代的には800万年~1千万年くらい前だろうと考えられている。・・・中略・・・ 調査&採集が進めば、ドラードやホーリー化石が発見される可能性もあるだろう・・・ 』
オレはここで、先見の明を自慢するつもりはない、とは言わない(笑)。やっぱり、オレの言った通りだったゼ、と勝ち誇ろう!
アルゼンチンのエントレ・リオス地方のパラナ層群にイトゥサインゴ層(Ituzaingo Formation)がある。時代は、新生代新第三紀。同層は、古くから淡水魚類化石産地として知られている。
さてさて新たに発見されたドラード化石は、かなり素晴らしい保存状態だった。
ノリエガイ・ドラードは、現生ドラードとそれほど多くの違いがない。わずかに頬骨と口端の骨の角度、眼窩の広さくらい。
数百万年前には、もう現生種によく似たドラードが小魚を追って水飛沫をあげていたんだね。ノリエガイの記載者のシオーネ博士は、「これからエントレ・リオス化石をガンガン掘って、南アメリカ淡水魚の多様性の謎を解きたい!」、なぁ~んてコメントしている。これでホプリアス化石が報告されたら、オレの予言はパーフェクトになる(笑)。
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2016-05-11
2016-05-06
2016-05-05
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2 ■無題
ブログ拝見しました(*´ω`*)文章ってその人の人柄が見えて面白いですよね(*゚∀゚)また、ちょこちょこ遊びに来ますねヾ(*´∀`*)ノ初カキコ失礼しました!
1 ■hello!
こんこん(^^ゞブログ訪問させて頂きました(*´ω`*)ブログって人柄で出ますよね~♪色々楽しく読ませて頂きましたヾ(*´∀`*)ノでは、また遊びに来ます♪
3 ■こんばんは^^
また遊びにきます。宜しくお願いします☆私もたまにですが記事を書いているので遊びに来てくれたら嬉しいです♪http://lparty.jp/