質の高いiPS細胞を効率的に作製
体のさまざまな組織になるiPS細胞を作り出す際、卵子で働く遺伝子を加えることで効率よく作製する方法を慶応大学のグループが開発し、今後、iPS細胞を使った再生医療のコストダウンにつながる可能性があると期待されます。
この研究を行ったのは、慶応大学の福田恵一・教授らのグループです。グループでは、卵子の中で活発に働く「H1foo」と呼ばれる遺伝子が、体のさまざまな組織に変化する細胞の多能性に関わっているとみて、マウスの細胞からiPS細胞を作り出す際、この遺伝子を加えたところ、これまでの4倍の高い確率でiPS細胞を作り出すことに成功したということです。
研究グループによりますと、iPS細胞は質の高いものを作り出そうとすると、作製の効率があまり高くないため、コストがかかっていましたが、今回の方法を応用すれば大幅なコストダウンが期待できるということです。福田教授は「患者自身の細胞を使った自家移植をiPS細胞で進めるうえで大きな一歩となるのではないか」と話しています。
研究グループによりますと、iPS細胞は質の高いものを作り出そうとすると、作製の効率があまり高くないため、コストがかかっていましたが、今回の方法を応用すれば大幅なコストダウンが期待できるということです。福田教授は「患者自身の細胞を使った自家移植をiPS細胞で進めるうえで大きな一歩となるのではないか」と話しています。