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駅前駅廃止で西武遠く不満の声 福鉄福武線ヒゲ線

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 福井鉄道福武線の市役所前−福井駅間(通称・ヒゲ線)で、一部利用者から新駅設置の要望が出ている。JR福井駅西口への延伸に伴って、西武福井店近くにあった福井駅前駅がなくなり、買い物客が不便になったため。県や市、福鉄などは今後、新駅設置の可能性を模索していく。

 福井駅前駅は三月下旬、駅前電車通りから駅西口へと移設され、福井駅と改称された。この結果、西武福井店本館までの距離は、延伸前に比べ百四十メートル遠い三百メートルほどになった。福井駅前駅の電停は四月初旬に撤去された。

 足腰の弱い高齢者らには従来の二倍の距離が負担になったとみられ、福鉄などによると、同店への買い物が不便になったとの声が複数寄せられている。

 市はかつて、同店前に新駅を設ける可能性に言及。日曜の行催事に合わせて仮設駅を置き、乗降者数を調査したこともある。福井駅前駅の利用は一日平均八百〜九百人で、仮設駅は午前七時〜午後八時で同九百〜千百人だった。

 新駅設置は、福鉄が二月に策定した交通網形成計画で「現状利用者らに対する快適性や利便性の検証が必要で、結果に応じて必要な対応を推進」と記されている。県も、新駅設置の要望を把握。二〇一八年の福井国体を見据え、交通まちづくり課の担当者は「近くアンケートなどで市民の声を聞きたい」と話す。

 課題もある。駅前電車通りは、JR福井駅からフェニックス通りへ向かうほど道路幅が狭まる。さらに、市役所前−福井駅前駅間は四百メートルほどだったが、仮に同店前に設置すると駅間距離はさらに短くなる。

 「一駅増えるとダイヤにも影響する」と市の担当者。実現は時間を要するとみている。

 (山本洋児)

 

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