Sequence Palladium」シリーズ
第1作 「Sequence Palladium

【ストーリー紹介】

 
億年もの歴史を重ねる、竜と獣と魔法の世界バニシオン。

 長大な歴史の中で、様々な種族が幾度となく世界に覇を唱えては消えるように、支配者の興亡と交代が続いてきた。
戦乱の世の常で、異種族との戦いで滅ぶものもあれば、支配力を維持できないことで自ら滅んでいくものもあった。
しかしそうした中で、常軌を逸脱し、惑星規模での弊害を及ぼすほどの影響力を持つに至るものが、希に現れることがある。

「他勢力を蹂躪し、その支配者が自滅に至るまでに、自然界に致命的な打撃を与えうる危険性のある生命を、事前に淘汰する」

 これがバニシオン自然界における普遍の鉄則であり、その神罰は【神聖鉄槌戦争(神槌)】と呼ばれ、畏れられている。
 神槌を行使するものが何者であるのか、それは人知の及ぶところではなかったが
………

 神竜属、巨人属、不死属、エルフ属、恐竜属といった主だった種族は、過去にそれぞれが神槌の猛威の前に屈し、
節度ある自然界の住人として、滅亡することなく生き延びてきた。
 そして今再び、新たに世界に覇を唱えるべく勢力を拡大しつつあった人類が、神の裁断を仰ぐ時がきた
………

(以上、公式HPより)

 ま、早い話が、「人類が増えすぎて自然破壊とかやってるんで、世界の意思とやらが人類を滅ぼしにやってきた」
わけでございます。絶滅の危機に追い込まれた人類の最後の希望は、巨像騎士ウィザードとそれを駆る騎士たち。
プレイヤーはファンラント騎士団の若き盟主レヴィンとして、人類の生き残りを賭けて神槌軍と戦うのです。
(あっさり神槌側に寝返ることもできますけど)
  
さて、主人公たちが操る巨像騎士ウィザードですが、騎士一人では動かすことができません。ウィザードを動かす
ためには、パラスイートなる精霊の力が必要です。パラスイートについて公式HPの説明文を引用すると、

  「パラスイートとは、魔術によって精霊から生み出された亜精霊で、ウィザードとパイロットである騎士との
 インターフェイスの役割を担います。精霊力と魔力が強く、ウィザードのスペックを決定する要素を多く持って
 います。このパラスイートと騎士が契約してペアを組んではじめて、ウィザードを操縦することが出来るのです」


 ・・・はい、某FSSのファティマそのまんまですね。ファティマ萌えの人にはオイシイ設定じゃないでしょうか。
 説明文にもあるように、ウィザードに搭乗するには、まず騎士とパラスイートのペアを作らなければなりません。
騎士・パラスイートには、それぞれ固有の能力値が設定されており、肉弾戦が得意なキャラもいれば魔術を得意と
する者もいます。また、パラスイートやウィザードそれに魔法には火・水・地・風の属性が設定されており、対立
する属性(地と水とか)のものは使用できません。

 そのへんを考えながら騎士とパラスイートのペアを作っていくわけですが、ファンラント騎士団は最大騎士20人、
精霊16人の陣容になりますから、様々な組み合わせを楽しむことができます。得意な分野が重なる者同士のペアで
スペシャリストを作ってみるとか、互いの弱点を補う組み合わせでオールマイティなペアを作ってみるとか、弱い
騎士を強力なパラスイートでサポートさせてみるとか、まぁそんな感じでいろいろと。
 ペアには相性値というものが設定されておりまして、これが高いとペアの能力がフルに発揮され、逆に相性値が
低ければ、どんな強力なキャラ同士の組み合わせでもペアとしての能力は低くなってしまいます。
 この相性値は「相性の育成」で上げることができます。早い話が、2人で仲良くデートに出かけるわけですな。
この育成の補助アイテムとしては「炎の約束」とか「甘い時間」、「大人への階段」などが用意されております。
 ・・・「大人への階段」?

 
チェルニー(外観年齢13才)やティファ(外観年齢15才)などのロリ系パラスイート
とのデートで「大人への階段」を使ってあげるべきなのか、あるいはドナ(外観年齢29才)
やエレミア(外観年齢25才)といったお姉様パラスイートが、16〜17才の少年騎士を
「大人への階段」へと導くのが正しい使用方法なのか。このゲーム、最大の悩みどころです。

 そういや、上記のアイテム以外にも
「快楽の吐息」
とかいう育成アイテムがあったような気もしますが、記憶が曖昧。

 さて、ペアが決まると、次は彼らを搭乗させるウィザードを選択し、その装備を整えます。
 ウィザードには剣や弓といった武器類と魔法・聖句を装備できます。それぞれの機体には装備できる武器・
魔法類の上限値が設定されていますが、属性が対立する魔法以外は相当選択の幅が広い。機体の特性、ペアの
能力などを考慮しつつ、自分の好きなように武器や魔法を装備させることができるのです。

 
同じメーカーの「POWER DoLLs」シリーズもそうなんですけど、この出撃前の装備選択で
あれこれ悩むのが結構楽しいんですよね〜 

 もっともこのゲームでは装備すべきモノが色々と多すぎて、「POWER DoLLs」シリーズとかプレイしていない人には解り
づらい点があったようで・・・シリーズ2作目からは機体ごとに使用できる魔法が固定されてしまいました。まぁ、こっちの
方がとっつきやすいんでしょうけど、管理人的にはちょっと残念です。

 装備が決まると、いよいよ戦場へと出撃です。
 巨像騎士ウィザードは、神槌側の巨大モンスターに対抗するため開発されたわけですから、怪獣映画よろしく正面から
肉弾戦を挑みたくなるのが男のコというものですが、

 最初のうちは接近戦を挑むのはやめましょう。

 なんせ、機体もショボいものしかありませんし、ペアの能力値も十分育っていない。何も考えず正面から
肉弾戦を挑むと巨大ミミズにすら負けます。ここは遠距離から飛び道具や魔法をチマチマ当てて倒すのが吉。
どうしても接近戦がしたい人は、「インビジビリティ」の呪文で姿を消して接近し、「スリープ」の呪文で
相手を眠らせたうえで、敵の攻撃を分散してくれる「マジックミラージュ」を発動させつつ、ナイフで敵を
切り刻むようにしましょう。(実は初期装備のナイフが一番強力だったりする。)

 
ようするに「それ、なんて暗殺者?」的な戦い方をするべきであって、騎士らしく堂々
と戦おうなどと考えてはいけない
のだった。

 中盤以降になると、ペアも育つし強力な機体も手に入りますから、騎士らしい戦い方をするのはそれから
でも遅くありません。(それでも「マジックミラージュ」くらいは使用した方がいいですけど)
 あと注意すべきなのが魔法の使用。

 
実はこのゲーム、一部の魔法が強力すぎて、ゲームバランスが崩壊しています。

 具体的には「コールドストーム」と、その魔法を唱えることのできる水の精霊を召還する「コンジュア
エレメンタル」が強すぎ。魔法に特化したペアを水属性の機体に乗せて出撃させ、召還した水の精霊と共に
「コールドストーム」連発させるだけでシナリオをクリア・・・そんなケースもあります。

 
よって、最初のプレイの場合はともかく、ある程度慣れてくると少なくとも上記2つの
魔法は封印した方がいいでしょう。
そうすると丁度良い具合の難易度となって楽しめます。

 ゲームとして評価すると、とっつきにくさ、ゲームバランスの悪さから決して褒められるゲームではないと
思いますが、FSSやTRPGのワースブレイドなんかが好きな人には結構ハマる世界設定ではないでしょう
か。ゲームバランスも一部魔法の使用を自粛することで調整することができますし。齋藤博人氏が手がける曲
も実に素晴らしい出来です。管理人としては「買ってよかった」と思っています。

 あ、参考までに言っておきますと、このゲームはSLGであってギャルゲーではありません。
 いくらパラスイートとの相性値をせっせと上げても、告白シーンとかキャラ毎の個別EDに突入するわけでは
ありませんのでご注意を。
 SLGまたは
妄想ネタとして楽しむのが良いでしょう。

 研究室

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