安倍晋三首相は15日、中国の李克強首相とモンゴル・ウランバートルで会談し、南シナ海での中国の主権主張を否定した仲裁裁判所判断を受け、紛争の平和的解決を要請した。同日開幕のアジア欧州会議(ASEM)首脳会議では、16日発表の議長声明に南シナ海問題への言及を求める日本などと、拒否する中国が激しく対立した。
約30分間の会談で安倍首相は、南シナ海問題に関し、中国による軍事拠点化への懸念を伝達。同時に「法の支配の下で紛争を平和的に解決することが重要だ」と強調した。中国国営通信の新華社によると、李氏は「日本は騒ぎ立てたり干渉したりするな」と述べ、日本の対応を批判した。