日本人女優・所属事務所に賠償責任=ソウル西部地裁

韓国ドラマ契約しながらアダルト映画出演

日本人女優・所属事務所に賠償責任=ソウル西部地裁

 韓国のある映画・ドラマ制作会社が昨年2月、日本人女優Aさん、Aさんの所属事務所であるB社とドラマ出演契約をした。この制作会社が作るドラマにAさんが出演し、制作会社はAさんの出演料と、マネジメントの対価としてB社に1600万ウォン(約150万円)を支払うことにした。AさんとB社が契約上の義務を果たさなかった場合、制作会社は契約を解除でき、Aさんは制作会社に出演料の2倍を賠償することにした。制作会社はB社に契約金200万ウォン(約18万円)をまず支払った。

 Aさんはその後、B社との専属契約を解除して別の事務所に移った。Aさんは「ロマンポルノ(アダルト映画)」作品に出演し、ドラマ出演を拒否した。制作会社はAさんの契約違反に対して抗議する過程で、Aさんに離婚歴があることも知った。制作会社は昨年4月、B社に損害賠償を請求したが受け入れられなかったため、1カ月後に訴訟を起こした。B社はAさんが離婚歴を隠し、無断で別の事務所に移籍してアダルト映画に出演するなど、一方的な背信行為により契約を履行できないため、賠償責任がないと主張した。

 ソウル西部地裁民事第5単独のファンボ・スンヒョク判事はAさんとB社が制作会社に3200万ウォン(約300万円)を支払うようにとの判決を下したことが14日、分かった。同地裁は「B社の主張を立証する証拠はない。B社はAさんの経歴を事前に確認し、適切なマネジメント業務を通じてAさんがドラマ出演するようにする義務があるが、これを履行しなかった」と判断した。そして、「契約書にはAさんだけが契約解除に伴う賠償責任を負うとなっているが、B社が契約前に制作会社に提出した出演意向書などを見ると、B社も責任を負うべきだ。契約を履行しない場合、出演料の2倍を賠償するという条項に基づき、AさんとB社は1600万ウォンの2倍の3200万ウォンを支払え」と命じた。

ソン・ウォンヒョン記者
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