名前の由来は頭文字から JR東日本のICカード
「スイスイ行けるICカード」として、2001年11月にJR東日本が管内424駅で導入したサービスが始まり。自動改札機に軽く触れるだけで改札を通れるようになったほか、入金(チャージ)機能を持たせたため定期券の区間以外で自動精算が可能となった。
Suicaの名は「スイスイ〜」を略するとともに「super urban intelligent card」(都会的で知的なカード)の頭文字からつけた。
首都圏では山手線が1990年に自動改札となり、磁気カードの定期券が使えるようになったが、「財布やパスケースから取り出すのが面倒。何とかしたいという発想からタッチ&ゴーのSuicaが生まれた」と、JR東の開発者は振り返る。
デビュー翌年の02年には東京臨海高速鉄道(りんかい線)などとの相互利用が始まり、03年にはJR西日本の「ICOCA(イコカ)」、07年には首都圏私鉄などの「PASMO(パスモ)」が登場。現在は全国で相互利用できる10の交通系ICカードがあり、10のエリアで鉄道とバスに乗車できる。
Suicaが普及した背景には、入金したお金が電子マネーとして04年からコンビニなどで使えるようになったほか、06年に携帯端末を活用した「モバイルSuica」を登場させるなどして利便性を進化させたことがある。わずか0・2秒で改札を通過できるスピードも自慢で、ラッシュ時の混雑解消に役立っている。【川口雅浩】