Oddly Enough
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[坡州(パジュ、韓国) 14日 ロイター] - 朝鮮半島の南北軍事境界線に近い非武装地帯(DMZ)。ここで警備の任務に就いている韓国軍兵士には常に、激しい緊張状態を強いられるが、昨年から訓練にクラシックバレエを取り入れている。
練習は週に1回。兵士らは軍靴を脱ぎ、トウシューズに履き替える。指導は韓国国立バレエ団のバレリーナによるもので、すでにチャイコフスキーの「白鳥の湖」も練習した。ホ・テスン中佐によると「バレエには体力が必要であり、筋肉の増強や柔軟性向上、姿勢の矯正に非常に効果がある」という。
指導に当たる国立バレエ団のリ・ヒョンジュ氏は「兵役は困難なものであり、力になれるか不安だった。だが、兵士らはバレエを習っていくにつれ、しだいに笑顔が増え、楽しむようになった。私もここへ来ることに価値を感じられるようになった」と語った。
兵役2年目のキム・ジュヒョク軍曹は「最前線であるここに配属されて以来、毎日が緊張の連続で、時には精神的に不安定にもなる。だが、バレエを通して冷静さを保ち、同僚との友人関係も築くことができた」と話した。退役後も続けるつもりだという。
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