洪起沢副総裁の休職願よりAIIBからの退任要求が先だった

 中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)で、洪起沢(ホン・ギテク)副総裁が突然休暇を届け出たのは、AIIB側から辞任要求があったからであることが明るみに出た。

 韓国政府は洪副総裁からAIIB側の辞任圧力について状況報告を受け、「休職」というカードで時間稼ぎを行い、事態を打開する狙いだったという。韓国はAIIBに37億ドルを分担金(加盟国中5位)を拠出し、副総裁5人の1人のポストを確保していた。

 韓国政府関係者によると、洪副総裁は6月22日ごろ、AIIBから「1週間以内に辞任など去就を決めてもらいたい」と要求され、それを韓国企画財政部(省に相当)に伝え、大統領府(青瓦台)にも報告された。AIIB側は韓国産業銀行会長を歴任した洪副総裁が大宇造船海洋の監督責任問題に巻き込まれた上、先月初めに韓国メディアのインタビューで自分には責任がないとの趣旨の発言を行い、物議を醸したことを問題視したとされる。

 状況が深刻だと判断した企画財政部などは、AIIBと「休職」カードで折衝を試み、洪副総裁は6カ月の休職を届け出た。韓国政府は一連の経緯を全て秘密扱いにした。柳一鎬(ユ・イルホ)経済副首相は6月29日、国会の答弁で「(洪副総裁が)一身上の理由で休職の意思をAIIB理事会に口頭で伝え、受け入れられたと聞いている」と説明していた。

 韓国政府はまた、洪副総裁が事実上、ポストを追われ、後任に韓国人が選ばれる可能性が低いにもかかわらず、韓国が取り分である副総裁ポストを維持できる可能性があるように装っていた。AIIBを主導する中国との摩擦を避けるための策だったという主張もあるが、韓国政府が真相を隠し、国民をだましたとの見方も可能だ。

李陳錫(イ・ジンソク)記者
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