「炎上が怖い」人が理解できない。炎上は個人ブロガーにとって最高のイベント。 - ありふれた事件
彼ははてなをはじめて3か月目ということだが、なるほどねぇ。
「炎上が怖い人を理解できない、個人のブログにとって最高のイベントなのに!」というエントリの中で僕の記事を引き合いに出されていたので、言及させていただく。
これも燃料の一になるのかもしれないが、絡むのは恐らくこれっきりだ。
出がらしにらるぞ
炎上わっしょいな人がどういう結末を迎えるのか、僕には予想がついている。
目新しい炎上食材としてダシをとられ、出がらしになる
これ。 id:oroshigane30氏はブログ開始3か月ということで、「目新しさ」は合格。まだまだ味は出そう。だけどこれ、自分で滲みだしているものではなく、周囲が味わったことのない未知なものだから火をつけられて炙り出されているに過ぎず、ブロガーとして本当に実力があるかどうかは別だ。真に認められる人たちというのは、そもそも煽ってブクマを手に入れる必要が無いし、コメントも荒れにくい。
兆候バリバリ
この時の僕の心情ときたらFXでイギリスEU離脱に張っていたギャンブラーのように興奮していた。記事アップ当日はアナリティクスのリアルタイムユーザーが常に三ケタを下回らず、アクセスカウントはどんどん伸びていく。
とある記事がHITして、そのレスポンスにエキサイトしてしまう様を赤裸々に語っているが、新人が今までにないアクセス数を目の当たりにして浮足立つ様を見事に形容している。これはね、ある意味では保存しておきたいくらいにテンプレな「浮足立つ炎上狙いユーザーの心理」なんだよね。
パチンコと一緒で、今までに味わったことのないフィーバー感を一気に得てしまったがゆえに、「もっと、もっと刺激をくれ!」という乾いた欲望スポンジ状態になって脳が暴走する。ブクマジャンキーの誕生だ。こうなると長いよ、ブクマを集めるために文章のはしばしにギリギリの誹謗中傷や煽りを混ぜ込むようになる。
SEO・・・?
加えてSEO上の効果もあった。僕はSEOなんて全く知らないからどこでどーいう仕組が働いたのかわからないけれど、この炎上後、炎上と関係ないワードの検索順位まで急上昇したらしく、その後ぱっとしないこのブログでも一日最低500PVを維持し続けている。
「SEOを全く知らないのに」SEO効果があったというのは、ちと矛盾しているんじゃないかと。ブログ歴9か月目から見て、今回の件でアクセス数が少し底上げされた要因と言うのはサーチコンソールを確認すれば自ずと理解できるはず。ただ、SEOというのはえてしてブラックボックスな面が多く、未だに良くわからん。少なくとも、炎上コンテンツで育て続けられるほど甘いものじゃなく、とどのつまりは真面目にコツコツとやっていく者が成果を出せる分野だと思っている。
炎上が続くとどうなるか
ほんと炎上には良いことしかない。
炎上系コンテンツを書き上げるユーザーは、前半で述べたように格好の的になる。未出の燃料がポロリと世間に顔を出したわけだから、多くのユーザーがそれを放っておくわけがない。
ゲームで例えるとボーナスアイテムがフィールドにスポーンして、そこにいた多数のプレイヤーが群がるのと一緒。
だが、時が経つにつれ、そのアイテムは魅力を失う。散々燃やされ、ダシを取られ続けた結果、味が出なくなってしまうんだねぇ。はてなブロガーってのは熱しやすく冷めやすい。そのうち、「ああ、あの痛いやつね。放置で」という風になる。炎上を繰り返す手法を取り続ければ、ほぼ確実にこうなる。もちろん、2ch界隈も含めて立派なタグが付されることだろう。
もともと、有益な情報を公開したり、文章でファンを獲得する華を持っているわけでもないのに、棘のある言葉で耳目を集めてそれがさも自分の人気として錯覚してしまうような実力であれば、これはさもありなんと言わざるを得ない。
先駆者に学ぼう
イケダハヤトさんは、かつて煽りコンテンツで一世を風靡している。だが、現在の彼の状況を見てみたらよい。それにかまう人は、ほとんどいないだろう。歴史が実証しているんだよ。単なる炎上でブログと言うプラットフォームで成功し続けている人はいないんだって。結局、何らかの実力を持たなければ、本当の意味のFANは獲得できない。今、あなたの周りに群がる人たちは、目新しいおもちゃで遊ぶ一過性の読者に過ぎない。
考えてもみたらいい。誰かの嫌がることや傷つくことで、絶えず人気を獲得している人が、どこのメディアに存在するというのか。毒舌キャラは確かに存在するけれど、そこには何らかの愛や、分析や、気づきになる情報が含まれている。
もちろん自分の思想を偽ってまで作為的に炎上を起そうとするのはどうかと思う。
こうやって守りの一手を貼ってしまうあたりで、炎上系としては小物判定を受けかねない。やるならもっと、とことんやってほしいのだがね。
「素直に書いて炎上する」ことを是とできるような社会はない。炎上するということは、自分の考えにどこか捻じれがあって、それが拒絶反応としてあらわれてしまったことの証左であり、こうなった場合は自らの言動や思想を省みる必要がある。言いたいことを言って何が悪い、なんて小学生みたいなことを本気で考えているのなら、それは単なる社会性の欠落だ。自分の発言が間違っていたり、誰かを傷つけることは大いに考えられる。それを慮って記事を書く器のない人間は、やっぱり痛い人として最終的に細っていくということを肝に銘じたまえ。
燃えた記事についての簡単な所感
「なぜ、ゆとり社員は俺の飲みの誘いを断るのか」問題 - ありふれた事件
これだね、燃えた記事。ゆとり社員として飲み会を断ることの正当性を説いているが、誘いを断る理由は「誘っている人に人間的な魅力を感じないから」と述べている。燃料はこれか。
そもそも「飲み会」の理屈を全く理解していない。別に会社はあなたを一人の人間として尊重するために飲み会に誘っているわけではない。サラリーマンにとって飲み会というのは定例行事であり、仕事の一環なのだ。個々人が好きか嫌いかで片付く問題ではない。(もちろん、参加を強制することは許されないけれど)
同じ屋号を背負って働く人間同士で定期的にあつまって膝を突き合わすことで、連帯感を保とうという、単なる日本の文化の一端だろう、飲み会なんぞは。だからこそ、個人的に行きたいか行きたくないかで判断するというよりも「仕事として割り切って」参加するのがスマートじゃないかと思うのだが。
結論
炎上が怖い理由、それは「そういう人間である」というレッテルを貼られ、短時間で飽きられることである。
誰かを煽り、なじって、それで得たPVに耽溺したユーザーの末路を、僕は何度見てきたかわからないし、自分自身で経験している。
言いたいことを言えずに魅力が出せないのはおかしい!ということを述べられているが、これについては理解できる。確かに、八方におもねるコンテンツというのは、どこかキレが悪くて反響が弱い。しかし、自分の言いたいことが世間にいる人間の琴線に触れ、それが炎上の引き金になってしまうのであれば、やっぱり「自分のどこが良くなかったのか」を考える必要があり、それは大人としての振る舞いではないかと思うのだよ。
まぁ、しばらくはやりたいようにやったら良い。あなたに本当の実力があれば、世間から注目され続けることができるだろう。だが、もし何の実力もない煽り芸人だったのなら...あとは自分で実際に体験してみてほしい。どこかのタイミングで自省し、修正をかけていくことができならば、まだ未来はあるのだろうけれど。