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【緊迫・南シナ海】
中国が圧力、ASEANが共同声明断念 事前に「外交・経済関係に悪影響」示唆
東南アジア諸国連合(ASEAN)は13日夜、南シナ海での中国の主権を否定した仲裁裁判所の判断を支持する内容の共同声明採択を断念した。議長国ラオスが「コンセンサスが得られなかった」と加盟各国に通知した。ASEAN外交筋が14日、明らかにした。
カンボジアなど親中国の加盟国が反対したためとみられる。
共同声明を巡っては、中国高官らが「危険な動きだ」とASEAN各国に事前に警告。外交、経済関係に悪影響が出ると示唆していた。
フィリピンなどが主導して作成したASEANの共同声明の草案は、12日の仲裁判断を「南シナ海の当事国が平和的に紛争を解決するために有益なものになり得る」と評価していた。
(共同)