南シナ海仲裁:全面敗訴の中国、天安門以来最大の外交的打撃

 米中は13日、南シナ海の領有権をめぐる仲裁判断をめぐって真っ向から衝突した。オランダ・ハーグの仲裁裁判所は前日12日、南シナ海に対する中国の領有権主張には法的根拠がないとの判断を示した。

 米国家安全保障会議(NSC)のクリテンブリンク・アジア上級部長は、シンクタンクの国際戦略問題研究所(CSIS)の討論会で「我々はいかなる分野に対する代価であっても、この必須的な水路に目をつぶることは絶対にない」と述べた上で、「全ての国が規模や力に関係なく、法律に従い同等の権利を享受すべきだ」と主張した。そして、「我々は仲裁裁判所が示したように外交的手続きと平和的な方法を支持する」と述べた。

 米国務省のカービー報道官は「国際海洋法条約に加盟した時点で、当事国は紛争を解決するための強制紛争調停に同意したと言える。今回の判断は最終的なものであり、中国とフィリピンの双方に拘束力がある」と中国に圧力を加えた。

 中国外務省は米国を非難した。崔天凱駐米大使はクリテンブリンク氏に続き登壇し、「今回の仲裁判断は善意ではなく、明らかな政治的目的によってなされたものだ。いかなる圧力にも屈しない」と述べた。崔大使はまた、「オバマ大統領のいわゆる『アジア重視政策』以降、南シナ海の緊張が高まった。米国はそんな力があるならば、中東問題の解決に専念してもらいたい」と注文した。

 中国の王毅外相も声明を通じ、「今回の判断は領有権紛争の直接的当事者ではない国によってコントロールされ、操作された。法にかこつけた政治茶番劇だ」と米国を批判。中国外務省の陸慷報道局長は「米国は自国に利益になるならば国際法を盾にし、利益にならないならば国際法を捨てる二重的態度を取っている。他国に国連海洋法条約を守れと言っておいて、自国は条約に加盟すらしていない」と批判した。

ワシントン=ユン・ジョンホ特派員 , 北京=李吉星(イ・ギルソン)特派員
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