No.36112015年2月4日(水)放送
“分断”の危機は避けられるか ~仏テロ 広がる波紋~
移民排斥に揺れるドイツ “分断”は避けられるか
ドイツ国内に広がり始めた強硬な移民排斥の動きに対し、政府や市民は危機感を強めています。
メルケル首相は、排斥運動への参加を自粛するよう国民に異例の呼びかけを行いました。
ドイツ メルケル首相
「デモの主催者についていかないでください。
彼らの心の中にあるのは、偏見や冷たさ憎悪ですらあるのです。」
若者たちもデモを封じ込めようとする活動を始めています。
ジョニー・ブッツマンさん
「差別主義に抵抗するため一緒に抗議しましょう。」
大学生のジョニー・ブッツマンさん。
移民排斥はドイツがナチス時代に犯した過ちを繰り返しかねないと懸念を強めています。
ジョニー・ブッツマンさん
「彼らの主張は人種差別に他ならない。
社会に不安を与えるだけです。」
ブッツマンさんは移民排斥のデモが行われるたびに現場に赴き、仲間と共に抗議集会を開いています。
双方の対立は激しさを増しています。
イスラム系移民排斥・賛成派
「われわれはまたデモを開く。」
ジョニー・ブッツマンさん
「帰れ、帰れ。」
ジョニー・ブッツマンさん
「人種差別や移民規制のない開かれた国家を作り上げなければなりません。
絶対にデモは容認できません。」
テロ事件をきっかけに、移民との共存か排斥かを巡って社会の分断があらわになっています。