「通りすがり」氏にお答えして 私のブログの基本姿勢について
再三の注意にもかかわらず、「通りすがり」という人物からまたまた投稿がありました。
今日は、国際司法裁判所の裁定について書くつもりでしたが、私のブログに対する姿勢を改めてお話しておくのもいいかと思い、あえて記事化することにしました。
以下が「通りすがり」氏のコメントです。読んでいる方は波線から下からとうぞ。
「画像の無断転載と「伊波氏を選んでしまったような沖縄県民」という県民への侮蔑ともとれるような表現が「どーでもいいケチつけ」ですか?
以前から普天間第二小学校の移転に関するデマを流したり、基地反対派に対する誹謗中傷などモラルに欠ける人だと思ったがここまでとは…
ココログの運営的にも常習的に画像の無断転載を繰り返すブログを放置するのは問題があると思うが。
「あなたが無責任に書き散らしている記事に心を傷つけられている人が多く存在していることを何十年も前からある種のパラノイアが叫び続けている「中国が攻めてくるぞー」ってカビの生えた文言には沖縄県民は聞き飽きておりましてね。
そいつらの妄言を信じるのなら沖縄はとっくに中国領になっているはずなんだが。
第一に米軍のプレゼンスとして重要なのは海兵隊ではなく嘉手納。
そもそも中国が沖縄、ひいては日本に軍事行動を起こして何の得があるの?
冷戦時代にソ連がもっと剣呑な挑発行為を繰り返していたが北海道に赤旗が翻りましたかね? 忘れないで欲しい。」
~~~~~~~
この人の言っていることは、とっ散らかっているので、要点をまとめます。
①高江のヘリパット反対運動の写真の画像の無断転載について
②「伊波氏を選んでしまったような沖縄県民」という表現は、県民への侮蔑である
③普天間第二小学校の移転に関するデマを流した
④基地反対派に対する誹謗中傷などモラルに欠ける
⑤「中国が攻めてくる」というパラノイア
⑥中国が攻めてくる動機がない
⑦その証拠に北海道にはソ連に赤旗が翻っていない
以上です。逐次お答えします。
おそらく、この人物が提起している内容で、最大の問題は①の写真無断転用です。
実は私はこの無断転載のテーマをHN「照屋」という人と議論しており、毎日新聞のソフト管理部門に通報されたために大きなトラブルにまで発展しかかりました。
その折に私は、クリエーティブコモン・ライセンス(CCライセンス)を提唱する、国際的非営利組織クリエイティブ・コモンズの見解を採用しました。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-025e.html
クリエーティブコモンズ http://creativecommons.jp/licenses/
クリエーティブコモンズが、共有する条件に上げているのはこの3点です。
①表示義務
②非営利
③改変禁止
さて、①の表示義務ですが、今回これは私の手落ちでした。高江ヘリパッド反対運動のサイトの方にお詫び申し上げます。
これに私も気がついて、直ちに削除措置を取りました。
ご承知のように、私は「照屋事件」以後、神経を使って引用媒体名、リンク先を貼り、不明な場合には「出所不明」と記しています。
おそらく市民ブロガーでは、もっとも神経を配っていると自負しておりますが、今回手落ちがありましたので、反省の材料とさせていただきます。
次に②ですが、私のブログは完全な非営利です。
今、ほぼすべてのブロガーが常識化させているアフィリエイトすらつけていません。
おそらく多い時で、1日7千から1万人の訪問者がある私のサイトで、アフィリエイトをつければ小銭ていどは儲かるとは思いますが、する気はありません。
なぜなら私が目指しているのは、言論の開かれた場だという矜持があるからです。
特に沖縄において完全に封じ込まれてしまった自由な言論空間を提供したいとがんばってきたつもりです。
そのためには、無私の姿勢で臨むべきだと思っています。
したがって、インターネット上で取得した画像を販売目的で使用することはもちろん致しておりません。
ただしこの高江反対運動の画像を、私の記事のように一般的記述内における説明目的として使用した場合もダメだとなると、ブログ空間の自由性は極めて狭まることになります。
また、報道機関と違って、ブロッガーには自前の写真部などあるわけはありませんので、メディアの写真を使えないとなると、画像による状況説明が不可能になります。
ですから、引用表示をした上で、③の一切の改変なしで記述内使用させてもらっております。
さて、②の「伊波氏を選んでしまった沖縄県民」という表現が、「県民を傷つける」とのことです。
そうでしょうか。まったく承服しかねます。
これは今回の参院選で、「伊波氏を選んだ」という事実を、ややネガティブな色彩で表現したにすぎず、これをして「県民を傷つけた」とすることにはあたるとは到底思えません。
私が驚くのは、「オール沖縄」関連のサイトに行くとひんぱんに登場する、「島尻は腐りナイチャー」という露骨な憎悪表現は放置しておきながら、このていどでいとも簡単に「傷つく」という二重規範です。
では、この「通りすがり」氏にお聞きしたいのですが、私に対して使った「中国が攻めてくるというパラノイア」という表現はどうなるのでしょうか。
私はこんな単純なことを書いたことは一回もありませんが、パラノイアとはかつて偏執狂、つまりは「狂人」といわれた精神障害の一種です。
精神障害の病名を、自分が批判する対象に対して悪意で使うというのは、精神障害者に対する差別行為そのもので、許されるべきことではありません。
私は言葉狩りは嫌いですが、このような自分と違う立場の人に、「おまえは狂人だ」という姿勢には人権意識のかけらも見られず、私は「傷つきました」。
こういう、自分のひ弱な精神が「傷ついた」ことをもって、「県民に対する侮辱だ」などと、大げさに仕立て上げて騒ぐ姿勢にたまらないものを感じます。
ちなみに私はそんな人もいるのかと思い、当該の一節は削除しておきました。
ところで、中国の脅威を誇大妄想とするのでは、話になりません。
ならばアジア全域の国家はすべて「パラノイア」という「狂人」たちで、南シナ海に多く作られている中国の人工島も「狂人」の幻視で、今回の国際司法裁判所の判断もまた「狂人」妄想に基づく戯言なのですね。
ふー、ため息しかでてきません。議論以前です。そう思いたいなら、そう思っていなさい、としか言いようがありません。
北海道に赤旗がたたなかったのが、その証拠だとまでいわれると、この人、火事がなければ消防署はいらないというタイプみたいですね。
お薬出しておきますからね。お大事に。
こういう人たちが、「中国・北朝鮮は脅威ではない。脅威とは米国」という伊波氏に投票したのは、よく分かります。
中国の脅威がほんとうならば、「とっくに沖縄は中国領になっている」だの、「北海道にはソ連の赤旗が立っている」という幼稚な言い分については、論評に値しません。
このレベルで「海兵隊より嘉手納か大事だと米国は思っている」といわれてもねぇ。
③の普天間2小問題については、かつて、私は普天間2小移設問題を取り上げたことは事実です。
※関連記事
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2014/01/post-2f2a.html
その時点では、父兄の中の人の一部が、外部の基地反対運動の人たちと組んでしたために移転ができなかったのが原因だと書きました。
このソースは、産経の宮本支局長の記事です。
しかし、この宮本記事の致命的な欠点は、証言のみで具体的物証がまったくないことです。
移転反対派のビラの一枚も紹介されていないのでは、裏が取れません。
私の記事も掲載時からいくつもの批判をもらって、私も最終的に後に「判らない」と判断して、その旨を記しています。
その後、HN「センテンスクリア」氏とのやりとりから、普天間2小が移転できなかった原因は、「それまでして基地を押しつけたいのか」という「気分」ではないかと考えるようになっています。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2016/06/post-2984.html
つまり、こういう反対派の思考のルートです。
移転を実行してしまえば、基軍基地はトラブルをひとつ解決できて、結果として米軍を喜ばすことになる。
これでは、普天間基地の固定化と同じことではないか、という「気分」です。
本来、小学校児童の保護が大前提のはずですが、それが議論しているうちに父兄の内部で、「小学校を移転までして基地を押しつけたいのか。移転するのは迷惑をかけている基地のほうだろう」という空気に変化したのではないかと、私は考えるようになっています。
これが現時点での、私の普天間2小問題についての認識です。またなにか新事実が明らかになれば変化するでしょう。
④の反対運動についての誹謗中傷を私がしているということについては、そっくりそのまま「通りすがり」氏にその言葉を返します。
私はよくある右系ブログのように、「反対運動は中国から金もらっている」とか、「金で雇われている」といったことは書いたことは一度たりともありません。
なぜなら、情報の裏が取れないからです。
唯一、カヌー隊の中に、本土の組合活動家がいるということを、ニューズウィークの実名インタビュー記事をソースにして書いたにとどまります。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-7913.html
このどこが「誹謗中傷」なのか、教えてほしいものです。
今や実力闘争の色彩を帯びてきた反対運動については、当然手厳しく批判はしています。
私は暴力を伴わない合法的枠内での反対運動は、あるのが当然だと思っています。
しかし、反対派の老女が、ダンプのミラーステーに飛びついたり、機動隊ともみ合ったり、集団で基地に入ろうとする車両を取り囲んだりしたあげく、子供たちまでも基地ゲート前で阻止ブロック積みをさせるあり方は、明らかな行き過ぎだと批判しました。
批判と誹謗とはまったく次元が違います。
批判まで「誹謗中傷」として、「傷ついて」みせて封じこめようという、「通りすがり」氏たちのような反対派の言論封殺の隠れた意志をありありと感じます。
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コメント
この種の争いでよく言われるのが
1、真実性、真実相当性
2、公共性
3、公益性
この三つの条件をクリアーすれば良いとされていますよね。5年ほど前に沖縄関係では集団自決裁判がありました。
著者大江健三郎氏が、激しく赤松氏を個人攻撃しているのに、裁判所は三つの条件で大江氏を免責としました。
朝日新聞も長年慰安婦の強制連行のねつ造で、日本を苦しめました。沖縄のメディアも嘘ねつ造がありますよね。
ましてや、自由に意見を述べれるのが個人ブログの良いところ。
管理人さんの表現内容に特に問題があるとは感じません。
投稿: karakuchi | 2016年7月14日 (木) 06時07分
管理人さんの沖縄関連の記事を読んでいると、生粋の沖縄生まれの私などよりも、沖縄のことを愛しているのがよくわかります。
そうでなければ、昨日の記事のようなことを書くことは出来ないと思います。
投稿: やもり | 2016年7月14日 (木) 07時00分
先の沖縄県知事選挙以来、左右問わず(言葉の便宜上、「左右」を使います)様々なブログや論客の主張を読みまくっていますが、
こちら以上に論理的でバランスの取れたものはありません。
沖縄の人間にとっては、まさに数少ない自由な言論空間です。
管理人さんに心から感謝しています。
投稿: ミィ | 2016年7月14日 (木) 08時14分
一つだけ気になったのですが。
>さて、①の表示義務ですが、今回これは私の手落ちでした。高江ヘリパッド反対運動のサイトの方にお詫び申し上げます。
これは、もう既に相手先にメールとかで謝罪を済ませているということでしょうか。
それとも、この場でお詫びします、と言う意味でしょうか。
相手先に謝罪を済ませているのなら「既にお詫びしました」とかの方が良いかと思います。
「通りすがり」氏は既に画像を削除してあっても、間違いなく突っ込んで文句を言う所だと思いますよ。
何か問題が有りましたら、このコメントは削除していただいて結構です。
投稿: 青竹ふみ | 2016年7月14日 (木) 08時16分
> そいつらの妄言を信じるのなら沖縄はとっくに中国領になっているはずなんだが。
米軍や自衛隊が駐留しているから中国領になっていない。これぐらいも分からんのか。
> 第一に米軍のプレゼンスとして重要なのは海兵隊ではなく嘉手納。
嘉手納も大事だが、海兵隊は地上戦、上陸戦に当たり絶対必要なもの。これぐらいも分からんのか。
> そもそも中国が沖縄、ひいては日本に軍事行動を起こして何の得があるの?
ホントに頭が悪い人だ。頭が悪いのなら、勉強しろ。すると、頭は良くなってくる。反対の立場にいる人の意見、発想、も取り入れなさい。人間が大きくなるよ。
中国は、太平洋へ自由に進出できるようにしたいのだ。これは常識だよ。それも知らぬか。
投稿: ueyonabaru | 2016年7月14日 (木) 08時18分
ueyomabaruさん、ちょっと落ち着いて!
頭が悪い人がいくら勉強しても必ずしも賢くはなりません!イデオロギーや信仰で固まってる人は、人生を振り返る位の年齢にならないとどうにもなりませんから。それでもダメな人はダメなまま。
高学歴で長い商社エリートコースながら、タイミング良く独立してレアアース輸入会社を起こした「マック赤坂」なんか、どこで道を踏み外したのかしらないけれども、あの体たらくです。まさに公害。
あ、告示前の昨日の会見場に乱入したとか。どこが選挙違反なんだか。
かつての大阪でやらかしたこととは違いますよ。文句があるなら直接主催者に抗議なりすればいいのに、どうせ「なんか、泡沫候補が騒ぎを起こした」と捨て置かれるだけでしょうが。
ただの目立ちたがりや屋のかまってちゃん。あの歳であんなんですから救いようがありませんね。
まかり間違っていたら、名コンサルトとして名を馳せたでしょうに。
今回のとおりすがりさんは、それを自ら意識もせずに支離滅裂なことをやってるゆとりの模倣犯。他人を攻撃することで悦に入っているだけですね。素晴らしいエネルギーの消費です。
こんな坊やが将来どんな道を歩くのやら。
今からでも遅くはないはずなんだけど、現在の偏狭なやり方では哀しい未来しか残っていないでしょうね。幸あれ。
投稿: 山形 | 2016年7月14日 (木) 08時54分
大変ご無沙汰しています。種子です。
毎日の記事はほぼコメントまで欠かさず読ませていただいています。
沖縄問題や選挙関係など、記事にナイーブな問題が続いていたためコメントの書き込みは控えさせていただいておりました。
このような、礼儀もわきまえず、敵対的な意見しか書き込めない通りすがりは一読者の私にも不愉快極まりないですが、だからこそまるっきり無視で構わないとは思います。
まぁこのような不遜な相手でもきちんと対応されるのが管理人様の誠実さを現しているのでしょうが、
これからも質の高い記事を期待しております
投稿: 種子 | 2016年7月14日 (木) 09時20分
通りすがりさんが、「県民への侮蔑」「デマを流し」「基地反対派に対する誹謗中傷」「モラルに欠ける人」、などと強い言葉に逃げ込んでいるのは、個別具体的な深みある議論をあえて避けているかのよう。
強い言葉をつかうのは、あんがい気持ちの良いものです。
ただ、それを使った瞬間から自分自身の思考も終着点を迎えてしまう。
自らオリに逃げ込んで、自分の「思考の不自由」を自分で選択しているようなものです。
また、「記事に心を傷つけられている人が多く存在」などと言いつつ、十分なリベラル的感性を持っているように見せかけておきながら、意見の違う他者を「パラノイアが叫び」だの、「そいつらの妄言」などと表現する不寛容な「臭み」が、たまらなく通りすがりさんの「人となり」という尻尾を現わしてしまっている。
ここのコメント欄に書き込む皆さんや、このブログをちゃんと読んでいる方々はブログ主様のその記事内容から(意見の違う人達も含めて)、「通りすがりさんの言っている事は当たらない」と考えるでしょう。
ここでは各々まったく違う立場からさまざまに自分自身の意見表明をします。
それを読むのがまた楽しみだし、「なんだァ、そういう考えもあったか~」と納得する事もしばしです。
このレベルの高さの理由は、単に知識の多寡だけによるではなく、自由で柔軟な思考から得られる考え方のバリエーション、生活や実体験に即した「生きた知恵」を持つや否やに関係があるのでしょう。
(短いコメでも(短いからこそ)、言葉の選び方、使用する文法や独自の文体から人間性も分かります)
通りすがりさんのコメントは内容以前の問題でもあって、気の毒ですがこのコメ欄ではあまりいないでしょう。
投稿: 山路 敬介(宮古) | 2016年7月14日 (木) 09時29分