英EU離脱の影響 投資信託に4兆円余の損失

英EU離脱の影響 投資信託に4兆円余の損失
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イギリスが国民投票でEU=ヨーロッパ連合からの離脱を選択したことで世界的な株安となった影響で、先月、投資信託では運用による損失が膨らみ、損失額は4兆8000億円余りに上ったことが分かりました。
投資信託は、投資家から集めた資金を国内外の株式や債券に投資して運用する金融商品で、主に個人の投資家向けに販売されています。
13日発表された投資信託協会のまとめによりますと、先月末時点の国内で販売された投資信託の残高は86兆631億円で、前の月に比べて5兆1334億円減りました。これは先月23日、イギリスが国民投票でEUからの離脱を選択したことをきっかけに円高が進み、株価も大幅に下落したため株式や債券で運用する投資信託に大幅な損失が出たことが大きな要因で、運用による損失額は4兆8174億円に上りました。また、相場環境の悪化によって満期前に償還された投資信託などが5543億円に膨らんだことも影響しています。
投資信託協会の大久保良夫副会長は「株価は、イギリスの国民投票以前の水準を回復しており、投資信託の運用も回復の期待がもてると思うが、市場がこのまま安定に向かうかは予断を許さず、投資家の間では各国の経済対策に注目が集まっている」と話しています。