【コラム】日本は中国にどんな目に遭わされてきたのか

 経済報復は、結果的に日本の方に吉と出た。日本企業は徐々に工場を東南アジア諸国連合(ASEAN)地域に移した。この時のリスク分散が、後に中国の低成長がもたらした「チャイナ・ショック」への耐性を作った。日本の自動車は品質を前面に押し出し、昨年の中国市場で1位になった。中国人観光客も日本に再び押し寄せた。輸出中断で世界を驚かせた「レアアース(希土類)」問題は非常に模範的な方法で乗り越えた。「元素戦略」という名前でレアアースの代替技術やリサイクル技術を開発したのだ。インド・ベトナムの鉱山も開拓した。レアアースの中国への依存度は2年で半減した。日本の需要が減ると、中国のレアアース価格は暴落し、中国側も大きな損害を被った。

 東シナ海の紛争は、戦域高高度防衛ミサイル(THAAD)問題で中国との間に確執を抱える韓国に示唆を与える。主権を過度に強調すれば、相手はもちろん、国内で国民感情を刺激する。感情的に衝突すれば、韓国の損失が大きい。「韓国の主権」ではなく「韓米同盟」を強調して反発を少しでも分散させるのが賢明だ。経済的圧迫が避けられないなら、克服しなければならない。日本よりも苦痛が大きいだろうが、経済論理で解決できる。中国への依存を緩和するきっかけにできるなら、韓国経済の将来にとって悪いことばかりではないだろう。

鮮于鉦(ソンウ・ジョン)論説委員
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