南シナ海仲裁:THAADに続き選択迫られる韓国

 在韓米軍の戦域高高度防衛ミサイル(THAAD)配備決定に続き、オランダ・ハーグにある仲裁裁判所(PCA)によるフィリピンと中国の南シナ海領有権判決で、韓国の外交が再び試されることになった。米中両国という「スーパーパワー」のし烈なアジア覇権争いから派生した問題だけに、両国と円満な関係を保たなければならない韓国政府としては、どんな姿勢を取るべきか容易ではない状況にある。

 韓国外交部(省に相当)の趙俊赫(チョ・ジュンヒョク)報道官は同日、PCAの判決直前に行われた定例記者会見で、「韓国は海洋への依存度が高い国で、重要な海上交通路である南シナ海の平和と安定の維持、航行と上空飛行の自由保障に利害関係が大きい。すべての当事国が『DOC』(南シナ海紛争当事国の行動宣言)の完全かつ効果的な履行、非軍事化公約順守、『COC』(南シナ海行動規範)の早期締結に積極的に取り組まなければならない」と述べた。

 米国の主張を反映した「航行の自由」「非軍事化公約」などの表現が入っているが原則的なもので、中国を名指ししたり、中国の具体的な行為に言及したりはしていない。国策研究所関係者は「人工島の建設のような中国の無法行為に同意はできないが、一方的に米国の肩を持つこともできない韓国の外交の悩みがそこに見て取れる」と語った。

 しかし、このように「戦略的なあいまいさ」を維持するのは難しそうだ。峨山政策研究院のイ・ギボム研究委員は「今回の判決で米国の主張が正当性を得ただけに、米国は多国間会議など主な契機のたびに韓国により明確な姿勢の表明を要求してくるだろう。特に、言葉ではなく行動で証明するように要求するものと予想される」と言った。南シナ海が中国の内海ではなく公海だという米国の主張が認められたため、「航行の自由作戦」(FONOPS)の一環として韓米日の南シナ海合同パトロールなどを提案してくる可能性もあるということだ。

 この判決後、韓国の姿勢が最初に試されるのが15日と16日にモンゴルで開かれるアジア欧州会議(ASEM)だ。「米国の代理人」とも言える日本を中心にして南シナ海問題が言及される可能性がある。外交消息筋は「判決後に行われる最初の多国間首脳会議ということで、韓国がどのような姿勢を見せるか米中両国が注視するだろう」と言った。

 26日にラオスで開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)外相会議は、文字通り「南シナ海激戦場」になる見通しだ。外交消息筋は「ARFは南シナ海紛争の当事者であるASEAN諸国が中心の会議だ。昨年もそうだったが、今年の議題もやはり一にも二にも南シナ海だ」と話した。元外交官A氏は「THAAD配備に中国が強く反発している状況で、南シナ海問題でどのような姿勢を取るのか、これまで以上に外交当局の戦略的な苦心が必要とされる時期だ」と言った。

李竜洙(イ・ヨンス)記者
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