天皇陛下、天皇の位を生前に皇太子さまに譲る「生前退位」の意向

07/14 01:42
天皇陛下が、天皇の位を生前に皇太子さまに譲る、「生前退位」の意向を周囲に示されていることが13日夜、わかった。
2015年12月、天皇陛下は「年齢というものを感じることも多くなり、行事の時に、間違えることもありました」と述べられていた。
2015年12月の会見で、ご自身の年齢について言及されていた天皇陛下。
13日、天皇の位を、生前に皇太子さまに譲る、「生前退位」の意向を示されていることがわかった。
82歳の陛下は、現在、体調に大きな問題はなく、天皇として、国事行為や、数多くの行事などに臨まれているが、政府関係者によると、この「生前退位」の意向は、以前から周囲に示されていたという。
ご自身の年齢をふまえ、憲法に規定された象徴としての務めを、より十分に果たせる人が、天皇の職務に臨むことがふさわしいと、考えられたものとみられる。
1989年、昭和64年1月7日、激動の時代「昭和」が終わり、第125代の天皇に即位された陛下。
天皇陛下は「国民の幸福を念じられた、昭和天皇をはじめとする、古くからの天皇のことに思いをいたすとともに、現代にふさわしい皇室のあり方を求めていきたいと思っております」と述べられていた。
大きな災害が起きた際には、避難生活を強いられた人々を見舞い、寄り添い続けるなど、国民とともに歩んでこられた両陛下。
天皇陛下は「きょう、80歳の誕生日を迎え、このようにして、皆さんの祝意を受けることに、深く感謝します。ありがとう」と述べられていた。
2013年12月、80歳の傘寿(さんじゅ)の誕生日を迎えられた天皇陛下。
天皇陛下は「すでに80年の人生を歩み、これからの歩みという問いにやや戸惑っていますが、年齢による制約を受け入れつつ、できるかぎり役割を果たしていきたいと思っています」と述べられていた。
「年齢による制限を受け入れつつ、役割を果たしていきたい」と、誕生日に先立って行われた記者会見で、思いを述べられていた。
天皇陛下は2012年2月、東京大学医学部付属病院で、心臓の冠動脈バイパス手術を受けられたが、その後は順調に回復。
退院のわずか1週間後に行われた、東日本大震災の追悼式にも、当初予定されていた時間を短縮して出席された。
天皇陛下は「国民皆が被災者に心を寄せ、被災地の状況が改善されていくよう、たゆみなく努力を続けていくよう期待しています」と述べられていた。
東日本大震災の被災者に心を寄せ続けられる、天皇皇后両陛下。
震災5日後の2011年3月16日に、天皇陛下は、国民に向け、異例のビデオメッセージで、お気持ちを述べられた。
天皇陛下は「被災した人々が、決して希望を捨てることなく、体を大切に、あすからの日々を生き抜いてくれるよう、また、国民1人びとりが被災した各地域のうえに、これからも長く心を寄せ、被災者とともに、それぞれの地域の復興の道のりを、見守り続けていくことを心より願っています」と述べられていた。
東日本大震災が発生した直後の2011年3月から5月にかけ、7週連続で被災地を訪問された天皇皇后両陛下。
心臓の手術から、3カ月後の2012年5月には、イギリスを訪問。
また、12月には、インドを訪問し、心臓の病を乗り越え、日程を無事果たされた。
そして、2014年、81歳の誕生日に陛下は、戦後70年への思いを「先の戦争では、300万を超す多くの人が亡くなりました」と述べられた。
この年の6月、沖縄を訪問された両陛下。
アメリカ軍の潜水艦に撃沈された、学童疎開船「対馬丸」の犠牲者の慰霊碑を初めて訪れ、白い菊の花を手向けられた。
また、戦後70年を迎えた2015年4月には、太平洋戦争の激戦地「パラオ」への異例の旅が初めて実現。
日本兵およそ1万人が戦死した、ペリリュー島に降り立った両陛下は、日本政府が建立した、戦没者慰霊碑に、日本から持参した白菊の花束を手向け、深く拝礼された。
そして、2016年4月に起きた熊本地震。
両陛下は、益城町の被災地などを訪問し、被災者を見舞われた。

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