南シナ海問題 常設仲裁裁判所が12日判決

  • 2016年07月12日
中国は南沙諸島で建設した人工島 Image copyright Reuters
Image caption 中国は南沙諸島で建設した人工島

南シナ海に対する中国の領有権主張や人工島の建設などが国際法に違反するとして、フィリピンが中国を相手に提訴した裁判で、オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所は12日に判決を下す予定だ。

中国は南シナ海の90%に対する領有権を主張しているが、周辺国も海域内の島や岩礁の領有権を主張している。

中国は常設仲裁裁判所の判断を認めない考えを示している。

今回の訴訟は、中国とフィリピン両国が批准している国際海洋法条約(UNCLOS)に基づいて進められている。仲裁裁判所の判決に法的拘束力はあるものの、裁判所は法執行する権限を持たない。

専門家らは、判決でフィリピンの訴えが認められる可能性があり、中国が判決に従わない場合には、国際社会の批判が集まるリスクがあると指摘する。また、中国が判決を不服として攻撃的な対応を取る危険もあるという。

米国は判決を控えて南シナ海に空母と戦闘機を派遣。中国共産党機関紙「人民日報」の姉妹紙「環球時報」は「武力対立」に備えるべきだと述べた。

中国海軍は領有権が争われている西沙(英語名パラセル)諸島付近で軍事訓練を実施している。

Image caption 中国が領有権を主張する海域を示す「九段線」(赤い点線)と国連海洋法条約に基づく各国の排他的経済水域(青い点線)

常設仲裁裁判所はフィリピンが提訴した15件のうち、少なくとも7件について同裁判所が判断を下すのが適切だとしており、ほか8件については検討を続けている。

中国は、常設仲裁裁判所の判決には従うべきでないとする自らの主張に対する国際的な支持を得ようとしている。中国の外交官らは相次いで、中国政府の立場を説明する記事を英語のメディアに寄稿している。

中国はまた、裁判所の判決拒否を支持する国が60カ国に上っているとしているが、公に表明した国はわずかだ。

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Image caption 中国海軍は仲裁裁判所の判決を前に南シナ海で軍事訓練を実施した

(英語記事 International tribunal to make South China Sea ruling

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