07月12日 12時46分
廃棄処分されるはずだったカレーチェーン店のビーフカツが不正に転売されていた事件で、警察は処分を委託された愛知県の業者の会長など3人が食品を販売する許可がないのに3万枚以上のカツを卸売業者に転売していたなどとして、食品衛生法違反などの疑いで逮捕しました。
逮捕されたのは、愛知県稲沢市の廃棄物処理業者・ダイコーの会長、大西一幸容疑者(75)や、岐阜県羽島市の食品関連会社・みのりフーズの元経営者、岡田正男容疑者(78)などあわせて3人です。
ことし1月、カレーチェーン店・CoCo壱番屋を展開する壱番屋が、異物が混入したおそれがあるとして廃棄処分を委託したはずの冷凍のビーフカツが、愛知県内のスーパーで販売されているのが明らかになりました。
警察が流通経路などを捜査した結果、処分を委託された「ダイコー」の大西容疑者が、食品を販売する許可がないのに4万枚のビーフカツのうち、3万6000枚余りを食品として、みのりフーズに約100万円で転売していたとして、警察は大西容疑者を食品衛生法違反の疑いで逮捕しました。
さらに、みのりフーズの岡田容疑者は「賞味期限が近いが良い商品だ」などと偽って200枚を卸売業者に販売し代金をだまし取ったとして、詐欺の疑いがもたれています。
警察によりますと、調べに対して大西会長は容疑を認め、岡田容疑者は「販売したことは間違いないが、だましてはいない」と容疑を否認しているということです。
警察はダイコーについては、壱番屋からカツの処分費用をだまし取った詐欺の疑いもあるとみて捜査を進めることにしています。
取引業者などが逮捕されたことについて、壱番屋は「今回の事件でお客様や関係者に多大な心配をかけたことを改めておわび致します。
食品を扱う企業として、廃棄物の処理についても重要な課題の1つと受け止め、現在、廃棄方法や業者の選定の仕方を見直すなど再発防止に努めています」と話しています。
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