連続テレビ小説 とと姉ちゃん(86)「常子、花山の過去を知る」 2016.07.12


(常子)二度とペンを握らないのはなぜなんですか?花山さんほど才能がおありの方がご自身で身を引かれる…。
(花山)帰れ。
目障りだ。
花山さん…。
何も話す気はない。
出ていけ!君が帰らんのなら私が帰る。
・「普段から」・「メイクしない君が」・「薄化粧した朝」・「始まりと終わりの狭間で」・「忘れぬ約束した」・「花束を君に贈ろう」・「愛しい人愛しい人」・「どんな言葉並べても」・「真実にはならないから」・「今日は贈ろう」・「涙色の花束を君に」・「涙色の花束を君に」どうぞ。
ありがとうございます。
頂きます。
あっおいしいです。
そうかね。
はい。
あ…ちょっと失礼していいかな。
時々ね腰が痛むんだよ。
あっどうぞ。
はぁ…。
あの…お二人はどういう?うん?ああ…息子と彼がね戦友だったんだ。
戦友?うん陸軍の同じ部隊でね。
入隊以来なぜか気が合ったそうだ。
はぁ…。
花山君はね帝大出なのに幹部候補生を志願しなかった。
で息子と同じただの二等兵から始めて相当大変だったそうだ。
猛訓練でメチャクチャに…。
兵隊たちが死んでもすぐに代わりの兵隊が来る。
一銭五厘の葉書一枚で替えはいくらでも集まるととことんひどい扱いを受けたそうだ。
そんな中で息子と花山君は絆を深めていったらしいが彼は満州で結核にかかってね病気除隊になったんだよ。
その時息子や戦友たちを残して一人帰国する事に後ろめたさを感じていたらしい。
戻ってくると少しでもお国のために役立とうと内務省の宣伝の仕事を引き受けたと言っていた。
花山君が内地に戻ったあと息子も満期除隊になってひとたびは帰ってきたんだ。
そんな縁で戦争が終わったあとこの店を手伝ってくれないかと言われて。
きっと身寄りのない僕を案じて声をかけてくれたんだろう。
あっ…ハハッ。
息子は結局戦死したんだ。
除隊後1年で再召集され南方で。
一銭五厘の命だが僕にとっては掛けがえのないただ一人の息子だった。
終戦後花山君はすぐに弔問に来てくれてね。
息子の遺影を前にずっと泣いていたよ。
(関元)泣いてる姿を見たのはあれが初めてだった。
その時に彼が言ったんだ。
「8月15日全てに気付いた」と。
8月15日…。
何に気付いたんですか?その時はとても聞く気にはなれなかった。

(鞠子)お安くなってます。
(美子)どうですか?
鞠子と美子は闇市の一角に場所を見つけ売れ残った雑誌を売り出したのですが…
「スタアの装ひ」です。
いかがですか?まさか半額近く値下げしても売れないなんて。
まだ定着してないからよ。
ここで売り続けたらいずれお客さんも…。
そうかなあ…。
これなら手間賃も払わないで済むし。
おねえちゃんたち!
(2人)はい。
何売ってんの?いらっしゃいませ。
「スタアの装ひ」です。
こちら売れに売れている「スタアの装ひ」という雑誌でして今ならなんと大特価の4円で。
ハハハ。
売るんだったらよショバ代払ってもらおうか。
ここの決まりは分かってるよな?金出して店出すしきたりなんだよおい。
とりあえず売れた分の金出して。
いや売れてないんです…。
は?売れに売れてんだろ?違うんです。
実際は全く…。
いいから金出して。
・見逃して下さい…。
あん?お願いします。
今回だけは…。
あ…水田さん!見逃して下さい。
僕がその…言って聞かせますんで。
何だ水田の知り合いか!はいそうです。
知り合いなんです。
しかたねえな。
こいつに免じて許してやるよ。
けど次やったら容赦しねえからな。
ハハッ。
おめえもよく言っとけ!はい!駄目じゃないですか。
勝手に店出しちゃ。
すみません知らなかったもので。
いいですか?まず露店組合の入会金として10円かかります。
そこに組合費が月3円支部費月2円1日のゴミ銭として1円道路占有税1円で直接税が50銭から2円つまり最低でも37円が月々かかる訳です。
37円?別の輩に絡まれないうちに引きあげて下さい。
でもこの本売らないと…。
いやそうは言っても…。
お金を作らないと次の雑誌を出せないんです。
なんとかなりませんか?分かりました!格安で置かせてくれる露店を探してみましょう。
ありがとうございます!あっいえ…。
(五反田)戦争が終わって花山さんは思うところあってペンをおく事にしたのか。
恐らくそういう事だと思います。
それでどうするつもり?花山さんの事はもう諦めるの?僕はあの人にこの業界に残ってほしいんだ。
だから花山さんに助言をもらうように言ったのさ。
えっ?いやもちろん君の役に立つと思ったからでもある。
だけど花山さんの心を変えるきっかけにもなると思ったんだ。
どうして私が行ったら花山さんが変わるんですか?君の事覚えてたんだ。
人をけなす事しか知らないあの人は昔から興味のない人間にはとことん冷たいんだよ。
それが君の事は覚えてたんだよ。
はだしで走るなんて面白い女だってさ。
ああその事ですか。
いやほかにも「私の意地悪にめげず食らいついてきた。
いい根性をしてる」ってさ。
そうでしたか…。
だからまだ諦めるのは早いんじゃない?花山さんも心のどこかでは君が食らいついてくるのを待ってるんじゃないか?いや…。
今回は本気で「帰れ」とおっしゃってました。
でも…。
私諦めたくありません。

(蝉の声)よし。
はぁ…。
ちょっと買い出しに行ってくるね。
お願いします。
後でやっておくよ。
いえすぐやらないと落ち着かないんです。
傾いていたり配置が乱れていると気になってしまって。
昨日のあの娘…。
はい?なかなか面白い娘だね。
(関元)フフッ。
花山君もそう思ってんだろう?いえ私は…。
フフフ…じゃあ。
(ドアが開く音)どうしてここにいる?何しに来た?もう一度お話しさせて頂けませんか?君が粘り強い根性の持ち主なのは知っている。
だがこんな時に発揮せんでいい!昨日ご老人から伺いました。
ご老人?「8月15日全てに気付いた」って。
一体何に気付かれたんですか?教えて下さい。
なぜペンを握らないのか。
うるさい女だな君は。
「帰れ」とどなりつけたいところだがそれでは君は帰らない。
分かってる。
随分お詳しい…。
うれしそうにするんじゃない!すみません。
はぁ…いいか?理由を聞いたら帰ると約束しろ。
ならば教えてやる。
では言わん!ずっとそこで待つがいい。
コーヒーをどんどん頼め!はいはい…。
分かりました!教えて下さい。
お聞きしたら帰ります。
2016/07/12(火) 08:00〜08:15
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 とと姉ちゃん(86)「常子、花山の過去を知る」[解][字][デ]

常子(高畑充希)は花山(唐沢寿明)に編集の道を諦めた理由を尋ねるも拒まれる。喫茶店の店主・関元(寺田農)は、戦死した息子の戦友だった花山について語り始めるが…。

詳細情報
番組内容
常子(高畑充希)は花山(唐沢寿明)の働くバラックの喫茶店を訪ね、編集の道を諦めた理由を尋ねる。しかし花山は何も話す気はないと店を飛び出す。残された常子にコーヒーを出す関元(寺田農)。戦争で息子を失ったという関元は、息子の戦友だった花山について語り始める。一方、鞠子(相楽樹)と美子(杉咲花)は売れ残った「スタアの装ひ」を何とかしようと闇市に店を構えるも、場所代を払えとこわ面なやからに絡まれてしまう…
出演者
【出演】高畑充希,相楽樹,杉咲花,勝俣州和,及川光博,伊藤淳史,寺田農,唐沢寿明,【語り】檀ふみ
原作・脚本
【作】西田征史
音楽
【音楽】遠藤浩二

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32080(0x7D50)
TransportStreamID:32080(0x7D50)
ServiceID:43008(0xA800)
EventID:8368(0x20B0)

カテゴリー: 未分類 | 投稿日: | 投稿者: