米軍の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」を在韓米軍に配備することを受け入れた韓国。激怒した中国やロシアが報復措置に乗り出すとみられ、朴槿恵(パク・クネ)政権は一段と苦境に陥りそうだ。
THAADのレーダーの探知距離は最大1800キロになるともいわれ、自国の動向が丸裸にされかねない中国は配備に強く反対してきた。
朴大統領は2013年の就任当初から米中との等距離外交をもくろみ、米国側の配備要請に明確な回答を避けてきた。昨年9月の北京での抗日戦争勝利70年記念の軍事パレードを習近平国家主席やロシアのプーチン大統領と並んで参観し、中露への接近を印象付けた。
しかし、ソウルの外交筋によると、今年1月に北朝鮮が4回目の核実験を行った際、北に対する強力な制裁への同意を習主席に求めようとしたが、中国側は約1カ月間、電話会談に応じず、激怒した朴氏がTHAAD配備を決めたという。
感情に従った決断の結果、中国との関係悪化は決定的となり、残り任期1年8カ月の朴氏の外交構想は事実上破綻した。