軽妙かつ歯に衣（きぬ）着せぬ語り口で、戦後日本の放送、音楽界で絶大な存在感を示したタレントで、作家、作詞家の永六輔（えい・ろくすけ）さんが亡くなっていたことが分かった。８３歳。

　親族によると、７日に自宅で亡くなった。１１日午前、永さんの実家の東京都台東区元浅草の最尊寺で、葬儀を済ませた。

　早稲田大学時代にＮＨＫラジオに投稿。以来、放送の世界に入り、司会者、作詞家、作家として活躍。作詞家としては、作曲家の故中村八大さんとのコンビでヒット曲「上を向いて歩こう」や「こんにちは赤ちゃん」などを手掛けた。

　著書の代表作は「大往生」。全国各地の伝統芸能にも精通し、岐阜県郡上市や愛知県扶桑町などの文化行事に出演したり司会を務めた。親友で俳優の故小沢昭一さんが３代目村長を務めた明治村（愛知県犬山市）のテーマソングも作詞した。

（中日新聞）