長期金利-0.285% 過去最低更新

長期金利-0.285% 過去最低更新
6日の国債の市場では世界経済の先行きへの警戒感から、比較的安全な資産とされる日本の国債が買われて、長期金利の代表的な指標である満期までの期間が10年の国債の利回りはマイナス0.285%まで低下し、過去最低を更新しました。
6日の国債の市場では午後に入って日本の国債を買う動きが一段と広がり、国債の価格が値上がりしました。国債は価格が上昇すると、利回りは低下する関係にあり、長期金利の代表的な指標となっている満期までの期間が10年の国債の利回りは、マイナス0.285%まで低下し、過去最低を更新しました。また、満期までの期間が20年の国債の利回りも、マイナス0.005%まで低下し、初めてマイナスとなりました。
市場関係者は「イギリスの国民投票が行われて以降、世界経済の不透明感が高まっているとして、日本だけでなくアメリカやドイツなどでも国債が買われる動きが強まっている」と話しています。

専門家「しばらくは値動きの荒い展開か」

6日の国債の市場で長期金利の代表的な指標である満期までの期間が10年の日本の国債の利回りが過去最低を更新するなど、このところアメリカやドイツなど主要国の国債の利回りが軒並み過去最低を更新していることについて、大和証券金融市場調査部の小野木啓子さんは「イギリスのEU=ヨーロッパ連合からの離脱の影響などに対する懸念が強まりつつある中で、比較的安全な資産として世界的に国債が買われやすい環境になっている」と話しています。そのうえで小野木さんは株価や為替を含めた金融市場の今後の動向について「イギリスがEUからの離脱を決定して以降、金融市場では荒い値動きが続いており、これが1、2か月で落ち着くことは過去の相場を見てもあまりない。しばらくは値動きの荒い展開になると思う」と話しています。