結束示せるか NATO首脳会議始まる
NATO=北大西洋条約機構の首脳会議が始まり、軍事的な圧力を強めるロシアを念頭に加盟国の防衛強化策などについて話し合います。
2年に1度開かれるNATOの首脳会議は8日、ポーランドの首都ワルシャワを会場に2日間の日程で始まりました。NATOは、ロシアがおととし、ウクライナ南部のクリミアを一方的に併合して以降、軍事的な圧力を高めているとして警戒感を強めています。会議の開始を前にNATOのストルテンベルグ事務総長は記者団に対し、「新たな脅威に対し防衛と抑止力を強化することはNATOの使命だ」と述べ、28の加盟国の首脳が一堂に会する今回の会議の意義を強調しました。
会議では、ロシアと国境を接するバルト3国とポーランドにNATOの多国籍部隊を新たに配備することや、ポーランドやルーマニアで進めるミサイル防衛システムの拡充などについて話し合うことにしています。また、過激派組織IS=イスラミックステートの掃討を目指し、アメリカが主導する有志連合の軍事作戦について、NATOとしてどのような支援を続けるべきかなどについても協議する予定です。
今回の会議は、イギリスがEU=ヨーロッパ連合からの離脱を決めたことを受けて、ヨーロッパの安全保障政策への影響が懸念されるなかでの開催となり、NATO加盟各国がどこまで結束を示せるかが問われることになります。
会議では、ロシアと国境を接するバルト3国とポーランドにNATOの多国籍部隊を新たに配備することや、ポーランドやルーマニアで進めるミサイル防衛システムの拡充などについて話し合うことにしています。また、過激派組織IS=イスラミックステートの掃討を目指し、アメリカが主導する有志連合の軍事作戦について、NATOとしてどのような支援を続けるべきかなどについても協議する予定です。
今回の会議は、イギリスがEU=ヨーロッパ連合からの離脱を決めたことを受けて、ヨーロッパの安全保障政策への影響が懸念されるなかでの開催となり、NATO加盟各国がどこまで結束を示せるかが問われることになります。
「ロシアの脅威はばかげている」
NATO=北大西洋条約機構の首脳会議でロシアを念頭に加盟国の防衛強化策などが話し合われることについて、ロシア大統領府のペスコフ報道官は地元メディアに対し、「ヨーロッパで多くの人が犠牲となり、中東でさらに多くの人が犠牲になっているさなかにロシアの脅威を語るのはばかげている」と述べ、NATOがロシアの脅威を誇張していると批判しました。
そのうえで、「新たな部隊を配備するため、敵のイメージが必要ということか。そういうことなら協力の可能性を探ることはできなくなる」と述べ、このままでは、過激派組織IS=イスラミックステートなどが引き起こすテロとの戦いなど、国際社会が直面するさまざまな問題の解決に協力できなくなるおそれがあると警告しました。
そのうえで、「新たな部隊を配備するため、敵のイメージが必要ということか。そういうことなら協力の可能性を探ることはできなくなる」と述べ、このままでは、過激派組織IS=イスラミックステートなどが引き起こすテロとの戦いなど、国際社会が直面するさまざまな問題の解決に協力できなくなるおそれがあると警告しました。