イタリアの銀行の経営不安 市場の波乱要因に浮上

イタリアの銀行の経営不安 市場の波乱要因に浮上
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イギリスのEU=ヨーロッパ連合からの離脱が決まったことで、ヨーロッパ経済の先行きに不透明感が広がるなか、市場では、多額の不良債権を抱えるイタリアの銀行が資本不足に陥るのではないかという懸念が強まっていて、イタリアの銀行の経営不安が市場の波乱要因として浮上しています。
EU加盟国で2番目の経済規模を持つイギリスのEUからの離脱が決まったことで、イギリスだけでなくヨーロッパ全体の経済の先行きに不透明感が広がっています。中でも、景気が低迷しているイタリアでは、業界全体で40兆円を超える不良債権を抱えるなど、経営状態が悪化している銀行が資本不足に陥るのではないかという懸念が強まっています。

こうしたなか、イタリアの大手銀行がヨーロッパ中央銀行から2018年までに不良債権を30%以上削減するよう求められたことが明らかになり、一部の銀行の株価がイギリスで国民投票が行われた先月23日と比べて30%以上値下がりするなど、イタリアでは銀行の株価が急落しています。欧米のメディアは、イタリア政府が信用不安が拡大するのを防ぐため、銀行への公的資金の投入を含めた新たな救済策を検討しているとも伝えていて、イタリアの銀行の経営不安が市場の波乱要因として浮上しています。