On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2016-07-09 23:08:00
Comments (0)

選挙の最後に、すべてのみなさんへ

▼みなさん、最後の最後まで、志を共にする熱き連帯をありがとうございます。
 ぼくのささやかな手作り遊説は初日から最終日まで連日、どこの地のどの会場でも、想像もしなかった数のみなさんが一切の動員なく集まってくださいました。
 最後になった大阪の南海なんば駅前は、言語に絶すると言いたいぐらい沢山の有権者が自らの意思だけで集結なさり、凄まじいまでの盛りあがりでした。

▼それでも結果は分かりません。
 選挙中に申しあげてきましたように、ぼくは団体・組織の票をすべてお断りしています。
 しかも、ぼくの著作、テレビ・ラジオ、ネット動画、講演での発信をいくらかご存じの有権者でも「まさかの選挙立候補」をご存じのかたは、ごく少数にとどまった感があります。
 これは参院選公示のまさしく直前に、それまでの固辞をみずからあえて覆して立った結果でもあり、一切合切、ぼくの責任です。
 したがって、当落は正直、まったく分かりません。
 すべては、自由な有権者、国民が7月10日・日曜に示されるご意思次第です。

▼以下に差しあげるお話は、あくまで仮定の話ですが、どうぞお読みください。
 もしも万一、当選しても「万歳三唱」はしません。「だるま」も飾りません。
 それは「当選」がゴールではないからです。
 これから、ただ国益のために戦う、身震いする瞬間が当選だと考えています。
 そのために、お祝いの花や祝電も、申し訳ないですが一切いただけません。お祝いに結びつくものはすべてご辞退したく思います。
 あらかじめ諒解していただければと、伏してお願いします。

▼そして、選挙のあいだ、願いと祈りを共にしたみなさんに、いちばん辛いことのひとつをお伝えせねばなりません。
 ぼくが大阪市内にかろうじて設置した小さな選挙事務所は、ビルの一室です。
 ここに投開票日7月10日・日曜の夜に人が集まれば、必ず近隣のご迷惑になります。特に、日曜の夜から月曜の未明に掛けての時間帯ですから、多くのかたがたが月曜からの仕事に備えておやすみだと思います。
 そこに騒音迷惑をおかけすることは決して、できません。
 さらには、いま大雨の被害が近畿でも出ています。防災は国政の第一級の課題です。国政に出るための選挙事務所の周辺が、大雨被害を横目に喜びに沸くというのはどうでしょうか。

 ですから、選挙の結果が出る前後の事務所ご訪問は、ぼくもこころから寂しいですが、お受けできません。これは議員の方々のご訪問も同じです。事務所に出入りするのは専任のスタッフだけという、地道なあり方に徹したいと思います。

▼ぼくはこれが残念で、後日に報告会をと考えたのです。
 ところが、法は「何人たりとも、選挙後に当選または落選について有権者に戸別訪問、文書、祝賀会で挨拶してはならない」という趣旨を厳しく定めています。 (公職選挙法第178条 選挙期日後のあいさつ行為の制限による)
 したがって、報告会などを開くこともできません。
 たとえば、独立講演会は報告会の目的で開くのではありませんから、そこで簡潔にごあいさつしたり、関連の質問をお受けすることはできます。それは確認済みです。

 そして法は、インターネットでの報告などは認めています。選挙後に、再びこのサイトでお目に掛かりましょう。
 テレビやラジオの生中継などでも、いくらかお目とお耳に掛かれるかも知れません。

★さらなる仮定の話になってしまいますが、もしも国政に出ればまず優先的に取り組みたいことを順不同で、簡潔な項目として挙げておきます。

【拉致被害者の救出】

▽そのための新しい方法論(皮切りとして、野党議員と連携しての質問主意書を内閣に提出することなど)を超党派で実行する。
▽現在の拉致問題対策本部をいったん解体するか、解体的改組を行い、官邸内の総理直属の機関として再出発を図る。
▽拉致被害者救出のための立法措置、憲法改正を提起する。

【日本にはできないはずの資源産業の勃興】

▽日本海の表層型メタンハイドレートを実用化し、過疎に苦しむ日本海側の経済苦境を逆に「日本経済の伸びしろ」と捉え直して、日本海沿岸に建国以来初めての自前資源による本格的な資源産業を興していくことに取り組む。
▽京都府の舞鶴から兵庫県の三田(さんだ)までパイプラインを敷設することに取り組む。その際に既存の高速道路を活かした敷設とする。
▽メタンハイドレートだけではなく熱水鉱床、レアアースを含めて、日本の海底資源を包括的に研究開発する。
▽日本海側で、メタンハイドレートで動く公営バスを走らせ、バスの胴体に「自前資源で走るバス」と明記し地域住民と国民に知っていただく。

【日本農業の希望型産業への大転換】

▽大規模農業への転換ではなく、小規模農家を含め農家の自立した意思と、小規模資本の自在な連携による輸出市場の拡大を図る。それにより農産物の付加価値を増大させる。

【資源と農産物の輸出による平和への貢献】

▽自国の利益だけを目指したり世界支配を狙う資源輸出・食料輸出ではなく、資源がない国々、そして安全で美味しい日本の農産物・食料を求める国々にフェアに輸出をし、それをもって、資源と食料を争って戦争になる世界を変え、本物の平和国家に成長することを目指していく。
▽日本の社会に、国民が共有できる「人のために生きる。世界を助ける」という国家の理念と哲学をつくり、子供たちが何のために勉強するかという根っこが分かり、社会人も何のために働くかの根っこが分かり、子供のいじめが減り、働く私たちが対人関係に苦しむことを和らげていける新しい社会をつくっていく。

【教育の転換】

▽子供を同じ年齢で輪切りにして教育する現行のクラスだけではなく、年齢を縦にしたクラスをつくる。
▽現代史から先に教える歴史教育への転換を図る。
▽立入禁止の硫黄島を、教育の島として見直し、小中高の修学旅行、社会人の教育旅行の地として再生し、自衛隊基地とも両立させる。決して観光の島にはしない。
▽その硫黄島に取り残された英霊のご遺骨をすべて故郷に取り戻す。

【沖縄と本土の和解】

▽尖閣諸島の資源を活用し、沖縄に在来型資源の資源産業を興し、中国からの観光客に依存する経済から脱し、自立型の沖縄経済をつくっていく。
▽沖縄が祖国に復帰した5月15日がこれまで沖縄の県民感情によって祝祭の日になっていないことを直視し、沖縄県民と全国民が共に祝う国民の祝日にする、そのための国民対話を提起する。
▽歴史を共に考え、日本国民が沖縄を愛していたからこその沖縄戦であったのではないかということを提起する。

【福島原子力災害の克服】

▽福島第一原発から漏洩した放射線量が、民主党政権時代に発表された放射線量のおよそ100分の1だったという学説が国際社会では広く知られていることを日本政府として、公開研究として検証する。
▽事故の原因が地震ではなかったという学説も、日本政府の公開研究として検証する。
▽上記を踏まえ、IAEA(国際原子力機関)に現状の「レベル7」(チェルノブイリ事故と同等)の見直し・下げを求める。

【安全保障の根幹の整備】

▽自衛隊が「これだけはしてもいいよ」のポジティヴ・リストを持たされているという国際社会では極めて非常識な事態を克服し、「これだけはしてはいけない」のネガティヴ・リストに転換して、国民を護るためには、たとえば「捕虜を虐待してはならない」といった禁止事項以外は何でもやらねばならないという、国際法に沿った態勢に大転換する。
▽自衛隊に、これも国際法に沿った軍法を導入し、防衛出動を閣議決定した際でも市民と同じ正当防衛しか行えないという懸念を払拭して国民を護るための正当な力を発揮できるようにし、戦争を未然に防ぐ抑止力を充分に備えるように改革する。

【国家危機管理の根幹の整備】

▽内閣に、現行のNSC(国家安全保障会議)と併存する組織として、内閣情報局(ないし国家情報局/いずれも仮称)を新設し、ここに既存の複数のインテリジェンス(情報機関)を統合する。

【外交の根幹の整備】

▽防衛省との連携を強め、「ただ話し合いましょう」ではなく、実効性を高めた外交力の構築を図る。
▽日米同盟における対等の関係づくりを図る。
▽「領土・領空・領海保全基本法」(仮称)をつくり北方領土返還交渉、竹島問題解決、尖閣諸島の安全確保のいずれについても、いわば国としての橋頭堡の形成を図る。

【正憲法の制定】

▽現在の日本国憲法が外国の占領下で武装解除を完遂するための仮憲法であったことを提起し、正憲法の制定を目指す。
▽そのためにも、憲法9条の最後の一行、「国の交戦権は、これを認めない」の削除を提起する。
▽さらに、憲法本文に、国民をいかに護るかの定めが一字も無いことを見直し、また、「日本国民の安全も生存も、諸国民、すなわちどこの誰とも知れない外国人にお任せする」という趣旨の前文も見直し、日本国がその国民を護るという国際法上、あまりにも当然の規定を加えることを目指す。

 これらはすべて、一民間人としてのぼくがささやかに現場で取り組んできた課題ばかりです。
 それらをまずは、国政の場で問います。
 これは、国政に臨むための最初のメモだとご理解ください。

 さて、国政にもしも行くことができるのであれば…のメモです。

 もう、ブログを更新できる、公選法上の制限時刻(7月9日午後11時59分)が近づきつつあります。
 まだ不十分ですが、最初のメモとしては、ここまでにしておきたく思います。

        みなみなさまへの、深い共感を込めて。

                                            青山繁晴 拝
  • 前の記事へ
  • 記事の一覧へ
  • ページのトップへ

 

コメントはありません

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

名前
タイトル
メールアドレス
コメント
認証入力
画像認証 CAPTCHA Image 画像変更

※入力欄はすべて必須です。
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。
※文字化け等の原因になりますので、顔文字の利用はお控えください。

いただくコメントは、なるべく広く寛容に公開するよう努力しています。
しかし以下の場合は、投稿を受け付けないか、公開しません。

▼理由の如何にかかわらず、コメントの中に外部リンクが含まれ、他のサイトに誘導する場合。

▼何らかの商業的目的があるとみられる場合。

▼あまりに長文に過ぎるコメントが繰り返される場合。

▼同一の方による投稿があまりにも重なりすぎる場合。

▼事実と異なることが明らかな部分が含まれている場合。

▼ブログ主催者とは別の個人、組織などに対する非難が含まれていて、それが事実かどうかをブログ主催者が確認できない場合。

▼誹謗中傷の類となる場合。(捜査機関に通知することがあります)

▼名誉毀損をはじめ何らかの犯罪性が濃い内容の場合。(捜査機関に通知します)

▼その他、公開することが極めて不適切な場合。

▼投稿者から「非公開」の希望がある場合。
(必ず、投稿のタイトルに明記してください。文中や文末では「非公開」の希望を見落とすことがあります)

  • ページのトップへ