木走日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2012-09-18 「尖閣では日米安保条約は発動せず」との前提で政府は対処すべき

[]マスメディアよなぜ反国家的国辱的経団連会長を糾弾しないのだ? 15:49



 今回の一連の中国との紛争において、経団連の姿勢を強く糾弾したいのです。

 BSテレビのニュース番組で経団連に名を連ねる大企業の関係者が今回の中国に於ける反日デモについて、「中国政府による国民のガス抜きの側面が強いのではないか。日本国民は冷静であるべき。この件で中国が日本に対し戦争を仕掛けることなどありえないし、それは中国にとっても何の利益にもならない。日米安保条約もあるし、現時点で日中が軍事衝突するわけがない。日本国民は冷静になるべき。経済関係では双方重要なパートナーなのであり、日中友好ムードを高めることが日本の国益に則する」というような発言をしていました。

 私はこの発言を聞いていて、その当事者意識の希薄さ、そして無責任なほどの楽観主義に、非常に腹立たしい思いを強くしました。

 読者のみなさん、考えても見てください。

 今回の中国における反日デモで、多くの日系企業やスーパーなどが、暴徒による投石・放火・略奪などの犯罪行為により甚大な被害が出ています。

 会員会社が暴徒による犯罪行為で大被害が出ておるのに、経団連会長は中国政府に抗議することもなく、臆病にも沈黙を守っています。

 中国政府に睨まれると現地で商売がしづらくなることを恐れて、工場が燃やされても商品が略奪されても抗議出来ないのです。

 犯罪行為をやりたい放題されてもただただ泣き寝入りです、こんな不甲斐ないことが許されるのでしょうか。

 経団連はさんざん日中友好を唱え政府を促し中国向けODAで何兆円もの血税を中国援助に仕向け、中国経済の発展に寄与し、中国市場に進出、さんざん金儲けをしてきました。

 それが尖閣問題で発生したこの国難に無責任にも沈黙を守っているのです。

 さんざん金儲けだけを追及してきた結果がこのざまです。

 日本経団連会長は自国の政府の批判はお手の物ですが、決して中国政府の批判はしない、いやできないでいます。

 それだけではありません。

 ウォール・ストリート・ジャーナル記事から。

国家戦略会議の辞任も検討=米倉経団連会長

2012年 9月 18日 14:12 JST

 米倉弘昌経団連会長は18日、国家戦略会議の議員について、辞任を含めて検討する考えを示した。

http://jp.wsj.com/Japan/Economy/node_513989

 国難とも呼べるこの危機的状況の中で、呆れることに、日本政府の足を引っ張るかのように経団連会長は国家戦略会議の議員を辞任する検討をしていると言うのです。

 原発ゼロ政策に反発してが理由らしいですが、このタイミングでの辞任はないでしょう。

 何たる無責任、何たる国家に対する裏切り行為なのでしょうか。

 マスメディアよ、なぜ米倉弘昌経団連会長を批判しない?

 マスメディアの大スポンサーである経団連だから沈黙を守ろうと言うのか?

 臆病にも中国に対して沈黙を守り、なおかつこのタイミングで日本政府の弱体化をさそう経団連会長の卑劣。

 そのような反国家的行為の経団連を批判できず沈黙を守るマスメディア。

 この二つの沈黙こそ国辱的だと思うのです。



(木走まさみず)

通りすがり通りすがり 2012/09/18 16:56 米倉会長の国家戦略会議の辞任の検討の理由は、
「原発ゼロ」関連のようですよ。
↓(時事通信の追い記事)
http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2012091800606

とりあえず、追加情報のみで…

kibashirikibashiri 2012/09/18 17:03 通りすがり様
ご指摘ありがとうございます。テキストに1行補足しておきました。

nominomi 2012/09/18 20:14 尖閣諸島は台湾とシーレーンを考えればきわめて重要な位置にあります。
アメリカの太平洋戦略が根本的に変化しない限り、ここが中国の影響化におかれることを見過ごすとは考えづらいと思います。

けせらせらけせらせら 2012/09/18 20:57 木走さん。やはりあなたが率先してYoutube等で諸々の欺瞞を動画形態で世界に発信すべきでは?そこまでさまざまなデータを生かして糾弾できるのは、やはり木走さんだと思います。

鴉鳥鴉鳥 2012/09/18 21:29 最悪の状況は常に想定せよ、と言うのは正しいとは思いますがね……。

あくまで「支那の側から軍事行動を起こして来たら」と言う前提において、アメリカが同盟国としての義務を(限定的とはいえ)放棄すると言うのはどう言う事か。
それは同盟国である日本に対しての背信のみならず、世界規模でアメリカの信用を落とすことになるでしょうし、世界規模での混乱を引き起こす事にもなり兼ねません。
侵攻が有れば、それが日本の領土である以上、最初の一発は日本が引き受けるのは当然として、それ以後も同盟に基づいた支援要請を渋るようなら「お前ら居ても居なくても変わんねえならとっとと出てけや」と言う事になるのは当然の流れでしょう。

日本側から事態をエスカレートさせるのは論外ですが、「支那からの軍事侵攻が有り、自衛隊が出動。その後、日米同盟に基づいて行われた支援要請をアメリカが渋り、尖閣を含む先島諸島を失ってしまった場合」、と言う仮定のもとで少しシミュレーションしてみましょうか。

日本としてはアメリカとの同盟があてにならない事を身を以て知ったわけですから、当然日米安保は大幅に縮小、同時に日本は独自の抑止力(必ずしも核とは限りませんが)を得るために急ピッチで動き出すでしょう。

或いは別の可能性として、万が一にも、日本が支那の勢力下に収まった場合、アメリカにとっては北太平洋の西側に日本が持っていた権益が支那の物となり、グァムおよびハワイが最前線になる、と言う二重の悪夢を意味します。

また日本以外にもアメリカと軍事同盟を結んでいる、あるいはアメリカの軍事力の庇護下にある国は幾つも有るわけですが、それらの国にとっても「アメリカとは同盟を結んでいても、いざと言う時にはシラをきられるかもしれない」と言う不信感が生まれる事になります。
(別の可能性の下では、本国及び支那の影響下にある北朝鮮と日本に韓国が完全包囲される形になりますし、韓国は韓国であの通りアメリカとギスギスしていますので、米韓同盟を撤廃し、支那にすり寄ると言う形も有り得るでしょう)
そして……まああまり考えたくない話ですが、もしそう言った国が「もしも、万一の時の為にもうちの国もジョーカーが欲しい」と考える可能性は決してゼロではなく、それなりに有ると言わざるを得ません。
もし自前でジョーカーを開発する事が出来なくても、既にそれを持っていて、なおかつアメリカと仲の良くない、例えば北朝鮮のような所から買う、と言う選択肢も存在する以上は。
まあ当然ですね。いざと言う時にアメリカが動かない可能性が事実として存在する(この仮定では既にアメリカは「負の実績」を積んでしまっているわけです)なら、アメリカに頼らない自前の抑止力を求めるのは自然の流れです。
かくしてアメリカと言う大きな(核の)傘は破れ、それぞれの国が小さいながらも自前の傘を持つ事になりました、と。

アメリカがまたモンロー主義を復活させて世界の全てから手を引いて独自にやっていくよ、と言う状況であれば兎も角、そうでなければ例え無人島だっとしても、同盟国からの支援要請を渋るのはアメリカのみならず世界的にもデメリットの方が大きいかと。

野田野田 2012/09/18 21:46 いろいろな記事、情報を分析されておられる熱意には敬服いたします。
でも、折角の分析も最後の1行で結局のところTVに出てくるいわゆる評論家と同じ結論であるのが残念です。
「冷静に対処していくことが必要」
このことは今までの議員も評論家も言ってきていることですが具体的にどう対処するのかという部分が欠落しています。
今までこう言いながら何もしてこなかったのですから。
相手の行動に合わせて対処するのでは遅いのは論を待たない所だと思います。
具体的な行動オプションを準備しておくかが必要なのでは?
場当たり的で将棋・囲碁のように先の手を読んでおくことが今の政治に書けているのではないかと思います。

sakimisakimi 2012/09/19 03:40 経団連は、日本国内の労働者に対する再配分を無くした段階で無意味な存在だと思います

海外で儲けた分を、国内還元しない以上、あらゆる意味で存在価値が無い
気が付いてない人間は、金貰っている国会議員連中でしょうね
私の地元の話で言えば、そんな事すれば、上が名に言おうが国外転移した連中の従業員は最初っからそんな連中に入れませんけど
問題は、その選ばれた議員が何できるか理解してない部分もあるのだろうけど

ひとことひとこと 2012/09/19 09:02 考え方として安保条約が発動しないという前提で尖閣の問題に対処することは正しいと思います。
そして、これは尖閣以外を含めて島嶼部の防衛一般に言えることですが、地域限定の紛争は自前の軍事力で対応することが前提となっており、海上自衛隊もその前提で装備されていて、現時点では中国海軍を制圧できる軍事力を有しているといわれています。

そして、米国は安保条約は自国の利益のために使うことしか考えていません(自国の利益に資する範囲で日本を防衛しようという発想です)。
現実に、安保条約の下で日本に大規模な軍事基地が多数ありますが、これらは朝鮮動乱、ベトナム戦争、イラク攻撃と全て米国の利益のために使われてきました。
自国の利益のためにだけ安保条約を使いたいからこそ、米国は日中の紛争を望まず両者を仲裁しようとするのです。
米国は外交では常にフリーハンドを握りたいわけです。
日中の関係で米国が外交上軍事上の拘束を受けることを何よりも嫌います。

他方、安保条約が実際に発動する可能性が現在あるとすれば、それは中国をおいて他にありません。しかし、中国と全面戦争になることは想定しにくい。
そうなると、実際に安保条約が発動可能な紛争は、中国との島嶼部での紛争しかなくなります。
もし、尖閣の問題で日本が望んでも安保条約が発動されないとすると、安保条約の存在意義を、少なくとも国民は疑問に思うでしょう。
国民レベルでは、何のために日本に米軍基地があるのかと不思議に思うでしょう。
恐らく米国はそのような疑念を日本人が抱くことも困ると思います。
ですから、やはり米国は紛争となる以前の段階で日中に介入するでしょう。
安保条約は抑止力であると同時に米国を介入させる梃子の働きをします。
米国の介入は軍事力の裏づけがあるので中国に対して効果があります。
抑止力以外に、そのような意味でも安保条約は働きます。

それから領土紛争で対立があるときは最終的には軍事衝突でしか決着がつきません。
軍事衝突は最悪で、最も避けねばならないことです。
しかし、領土問題で主張を行うときには、常に最悪の事態まで想定して、その覚悟をするべきだと思います。

nanbunanbu 2012/09/20 09:49 テレ朝のワイドショーを見ていたら、久々のもの凄い陰謀論が語られていた。
日中の尖閣紛争はアメリカの陰謀、オスプレイ配備のためらしい、真顔で言っているんだこれが。
途中までは朝日らしく「なあなあで棚上げか共有で仲良く」路線かと思って観ていた。問題を先送りしてさらに不幸になる道を選ぶバカはいないだろ、しかもインタビューとまとめもひど過ぎると笑って観ていたけど、結論が酷過ぎて公共電波に乗せられるもんじゃない。
どうしたもんだろ、こんな流言じみたものを流しても制裁とかないんだろうか。