イラク内相が辞意表明 爆弾テロ事件で警備不十分

イラク内相が辞意表明 爆弾テロ事件で警備不十分
イラクの首都バグダッドで160人以上が死亡した過激派組織IS=イスラミックステートによる爆弾テロ事件で、爆弾が仕掛けられた車が3週間近く前から止まっていたのを見逃すなど、警備が不十分だったとして、内相が辞意を表明しました。
この事件は、イラクの首都バグダッドのイスラム教シーア派が多く暮らす地区で、3日、車に仕掛けられた爆弾が爆発したもので、過激派組織ISが犯行を認めています。
イラク政府は、160人以上の死亡を確認したと明らかにしたあとは犠牲者の数を公にしていませんが、一部のメディアは、医療関係者などの話として死者は200人を超えていると伝えています。
ISがイラクで起こしたテロの中で最悪のケースとなった今回の事件を受けて、治安対策を指揮するガッバン内相は5日、記者会見し、アバディ首相に辞表を提出したことを明らかにしました。
イラクの治安対策を巡っては、今回の事件で爆弾が仕掛けられた車が3週間近く前から現場に止まっていたのを見逃したことや、ほぼ効果がないとされている爆発物探知機を警察が使い続けていたことが明らかになっています。
イラク政府は先月、ISがイラクでのテロ攻撃の拠点としてきたファルージャを奪還しましたが、戦闘を優位に進めていても市民の安全にはつながっていないとして、政府に対する批判が一層高まっています。