総務省が15日発表した2013年10月1日時点の推計人口によると、栃木県は1年前に比べ0.29%減の198万6000人だった。群馬県は0.43%減の198万4000人で、統計を比較できる1950年以来初めて両県の人口が逆転した。群馬県は高齢者比率が高く、死亡者数が出生児数を上回る自然減が多いのが要因だ。
両県に茨城県(0.41%減の293万1000人)を加えた北関東3県の推計人口は690万1000人で、0.38%減少した。12年10月1日時点の推計(0.45%減)に比べ減少率は縮小した。
あしぎん総合研究所(宇都宮市)の今井一洋上席研究員は「リーマン・ショックによる地域経済の冷え込みや、原子力発電所事故に伴う人口流出の影響が薄れてきた」と分析している。
都道府県別の人口では茨城県が11位、栃木県が18位、群馬県が19位だった。
65歳以上の老年人口比率は群馬県が25.8%で、栃木県(24.2%)や茨城県(24.8%)より高い。人口に占める自然減の割合も群馬県が0.32%と、栃木県(0.23%)や茨城県(0.26%)を上回っており、栃木県と群馬県の人口逆転につながった。
転出者数が転入者数を上回る社会減の割合は栃木県が0.11ポイント低下の0.06%、茨城県が0.10ポイント低下の0.15%だった。一方、群馬県は0.11%と、0.01ポイントの低下にとどまった。