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侵入者
そう寝れそうな気がしただけだった。
夜中に人の気配を感じ枕元に隠しておいた短剣を取りだし懐にしまい、侵入者の出方を伺った。
廊下がやけに慌ただしくなってきた。
私は寝たふりを続け徐々に近づいてくる気配を静かに感じていた。
はぁ~何でこうなるのよ!!
ゆっくりと寝れそうだったのに!!
しかも忍の癖に足音たてすぎです!!
もう少し足音を発てずに
廊下を走れないのかしら?
それに侵入者…
いったいどんな警護をしているのかしら?
近づいてくる気配が3つだったのが
廊下から私の居る部屋に来る気配1つ追加された
この気配はシノ王子かしら?
もしも侵入者ならば指揮を執っているか
安全な所へいっているはずではないのかしら?
そもそも、この部屋には来ないはずよね…。
「神子無事か!?」
声と同時に扉が開く音がした
やっぱりシノ王子だったのね
そろそろ侵入者が此方につくわね
心話で退出して貰おうかしら?
『シノ王子私は無事です。
今すぐ隣の別室に移動してください。
理由は移動後にお知らせします。』
『…わかった。』
シノ王子が隣の部屋に移ったのを確認してから
『私の部屋に向かって3人の者たちが近づいてきてます。もしもの時のためにそちらで待機しておいてください。』
シノ王子の慌てた声が聞こえた
『それならば私もそちらに……』
『いけません。貴方をお守りする兵達が何故この奥の部屋に行くことを許したか分かりますよね』
『…あぁ、その方が安全だから、もしもの時に備えて私をこの部屋に。』
『分かっているなら大人しく守られていなさい。
それが今貴方が出来ることです。』
『ひとつ聞いていいか?』
後5分ほどでこの部屋に入ってくるかな?
『何でしょうか?』
『何故俺が今戦えないと知っている?
側近にはばれていたが神子お前は何故分かった』
後2分数は3人そこまで強そうには思わないけど
念のため短剣をもう1つ隠し持っておくべきかしら?念には念をってね。
『それは簡単よ。まず移動魔法を使った時点で残りほんのわずかに残っていた魔力をギリギリまで使ったのが分かったわ。それにここに来るのに魔法を使わず走ってきたでしょう?それで分かったのよ。もう歩くのもやっとだってね。しかもこの心話は私から流しているから魔力が減っていないでしょう?本来ならもう動けなくなっていても可笑しくはないんだからね。あっ…来たみたい』
心話を終了させ天井から降りてくる気配がした
小声で
「チッ、寝てやがる。何が闇を滅ぼす光の源だ!!
我らの気配も感じずにくーすか寝やがって。
しかもまだまだガキじゃねぇか!!
こんな小娘相手に何怯えてんだ!!
おめぇーらとっとと殺っちまって帰るぞ」
「「へい」」
ナイフをかざしたのを察知し当たる前にそこから転がって回避した。
リーダーらしきがたいの良い男性が
「チッ、起きていたのか。起きなければ楽に死ねたのによ。」
「そう簡単には死ねない理由があるので
それに、貴方達のような素人が私の寝首を斯くなんて出来ませんよ♪」
「このアマが!!てめぇーら!!傷みつけてやれ!!」
「こんな少人数で来たこと私を狙ったことを地獄で後悔しなさい。」
2人同時で斬りかかってきた
それを難なく交わし溝内にグーを入れ気絶させた
リーダーらしき男性が魔法を発動させた。
いや実際には発動させようとした瞬間に異空間に消し去った。
怯えた声で
「て…てめぇ、何もんだ!!
ただの貴族の令嬢では無かったのか!?」
「?貴族の令嬢?
私は全属全集民国の 第2姫君 神子ですよ。」
「そんな分けねぇだろ!!神子と言う王族は居ない筈だぜ!!嘘を言うな!!」
「嘘なんか言うものですか。それなら他の人に聞いてみればよろしいでしょう?
ここから出られたらの話ですけどね。」
話し中に作っておいた檻を発動させ男性を捕らえた。3人纏めて檻の中
「本当ならば皆殺しにするべきなんだけどねここの部屋は私の部屋ではないし国も違うから汚すことはしてはいけないと思ったから兵士達が来るまで大人しくしててね。」
心話でシノ王子をそろそろ呼んで魔力の回復をした方が良いかな?このまま放置すると魔力不足で死去何てされたら後味悪いしね。それに魔力不足は私のせいだからね…。
『シノ王子終わりました。こちらの部屋に来れそうですか?』
『………あぁ…いま行く。』
可笑しい…何故さっきより魔力が減っているの?
シノ王子は何もしてないはず…。
もしかして向こうに他の侵入者が
行っていたとか…
もしそうなら何故気づかなかった?
シノ王子がゆっくりといつ倒れてもおかしくない足取りで入ってきた
「シノ王子!!このベッドで寝てください」
私は慌てて駆け寄りシノ王子をベッドに誘導した
「悪い……町の結界が壊れかかっていたから……
魔力を少し送った」
力なく微笑むシノ王子を見て
「シノ王子…このまま放置していると
魔力が町の結界修復に摂られ
いずれ死にます。」
「あぁ……わかっていた…
私の命より……民の方が大切だ……。」
「本当にお馬鹿さんね…」
魔力回復魔法を使うのにあたって
シノ王子の魔力を少しだけ貰い
自分の魔力とシノ王子の魔力の波紋や系統種類を合わせ拒絶反応を起こさないように水に少しだけ混ぜた魔力を口移しでシノ王子に流し込んだ。
「…う…」
こくりと飲み込んだのを確認してから
拒絶反応が起こらなかったのを見て
シノ王子の服を脱がし
その上に特別な陣を書く筆を取りだし
複雑な陣を書き上げた。
その上に自分の血を軽く流し呪文を唱えると
血は描いた陣の上をなぞるように流れ
その陣は赤い血の色になり
唱え終わるのと同時に光だした。
そして光がおさまるのを確認しシノ王子に服を着せて呼吸が楽になったのを見てから
侵入を防ぐ陣と防御魔法を発動させ
戦闘用の服に着替えた。
気持ちよく寝ているシノ王子に
「ちょっと行ってくるね。
貴方の悲しむ顔を見たくないから」
そう言って暗い世界に瞬く間星星に導かれるように侵入者の撃退に成功し
魔力不足で死にかけていた兵達に魔法石を渡し
血塗れになりながらも戦い
死にかけた兵士達に治癒魔法をかけ
体力や心身共に癒し城内に侵入したものは
異空間に追い出した。
兵達に
「ここは私が片付けておきますので
皆さんはもうお疲れでしょうから
ゆっくりとお休みください。」
城内に侵入をしないように防御魔法を発動させた
兵達が部屋に戻ったのを確認し
一斉に異空間に追い出した。
勿論のごとくその異空間内は
真っ暗で魔法も使えない用にしてある
ようやく寝れそうね。
与えられた部屋に戻りベッドはシノ王子が使っているためシャワーを浴びて
ソファーで寝ることにした。
既に太陽が出てきて
闇の世界が終わろうとしている
4時にようやく寝れたのである…。
魔法石があるならそれを渡せば良かったんじゃないのかな?
しかも
兵士が普通客人の言う事を聞いているなんて
どんなに信用深いんだ!!
「異能力」や「お嬢様は天才魔法士!?」
「現世と過去」も配信していますので、是非読んでみてください。
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