6/35
兄さんと私の一時
家に帰ると今までスルーしていた兵士、魔導師、侍女達が一斉にこちらを向いて初めてお迎えの型式を私達に向けた。
侍女長が前に出てきた。
「神子様、お帰りなさいませ。」
「「「神子様、お帰りなさいませ。」」」
私は、驚くよりも先に苛ついた。
何故私だけなのか、何故兄さんには言わないのか。
私の感情を読み取った兄さんが、私の頭に手を置き頭を撫でながら
「神子、まずは皆さんに返事を返して。神子は、皆に認められたってことさ。」
兄さんの言葉で仕方なく返事を返した。
「ええ、ただ今戻りました。皆さん元の仕事に戻ってください。」
神子のこの一言で、集まっていた兵士、魔導師、侍女達は自分の持ち場に戻っていった。侍女長たった一人を除いて。
「神子様、魔法を
お使いになられたのは本当ですか?
お使いになられたのは、水国秘伝の魔法って言うのも本当なのですか?」
「百合さん神子は疲れています。
せめてお部屋でお話ししてはいかがですか?」
兄さんは、私が少しふらついてることに気づき侍女長に言ってくれた。
百合さんは頑固だから絶対に今日中に、聞き出そうとするだろう、せめて神子を座らなこれ以上の立ち話は体力の限界だろう。
「分かりました。では神子様のお部屋でお伺い致します。」
はぁ~兄さんにまた気を使わせてしまった。
いつもいつも私は兄さんに迷惑をかけてばっかりじゃない。はぁ~。
そう思い顔を上げると、兄さんと目があって微笑んでくれた。
私の部屋に私と兄さん・侍女長さんが入り私は3人がけのソファーのひとつに座った。侍女長さんは私の向かえの3人掛けのソファーに座った調度私の前に、兄さんが紅茶を入れてくれたので紅茶を飲みもって話した。勿論兄さんは私の横に座ってる。
一通り聞いた侍女長はお母様に、連絡しにいった
沈黙の中兄さんが先に口を開いた。
「神子、今日はいろんな事があって疲れただろう。
ご飯まで少し休んだら?高難度の魔法を使ったから精神的にも疲れてるだろうから。」
確かに疲れてはいるけど、一人で部屋に居るのが居心地悪いため寝たくない。
「じゃぁ少しだけ寝るけど、兄さん側にいて!!」
「ああ分かった、側にいる約束だ。」
「うん!!約束ね♪。」
そしてベッドに入ったら自分が思っていたよりも、疲れきってたらしくすぐに眠りに着いた。
2時間ほど寝てただろうか。
兄さんも私の横で椅子に座りながら寝ていた。
「ふふ♪兄さんもお疲れだったみたいね。」
毛布を兄さんに掛けて、また眠りに着いた。
次に起きたときには、外が少し暗くなっていた。
時間を見てみると17時間を少し回ったくらいだった
私は兄さんを起こさないように、お風呂に入って疲れを癒し髪の毛を乾かしながら今日の出来事について考えた。
何故堂々と王族の服装のまま敵情視察をしていたのだろうか。何故私たちの方に歩いてきたのかしら?
そして、1つだけ嫌な予感が当たる気がする。
またあの王子に会いそうな気がする。
髪の毛を乾かし終わり、部屋に戻ると兄さんが一人で考え事をしていた。
何を考えているの?兄さんは危ないことしそうだから行動する前に止めなくちゃ。
兄さんが私に気づき微笑んでくれた。
それから二人で食事を摂り、兄さんと話していたら眠気が来てふたたび私は眠りに落ちた。
そして朝起きたら私は、ベッドで寝てたしかも寝具
に着替えていた。いったいいつ着替えたか覚えていない覚えてるのは、食事後兄さんとお話ししていたら急に眠気が来て…そこから記憶がない。
ってことは…兄さんが私をベッドに運び、着替えさせたって事!?(///∇///)
私の顔はきっとリンゴのように真っ赤になっているだろう。
「異能力」や「お嬢様は天才魔法士!?」
「現世と過去」も配信していますので、是非読んでみてください。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。