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国王とエクラシアの一戦
少し長くなりました。
視線を
エクラシア・シリウス・アレックスの3人視点で書きました。
部屋に戻ると中侍女に呼び止められた
「エクラシア様、国王様がお呼びです。」
私何かしたかしら?
!!まさか…昨日の脱走しかけた事についてお怒りに…その為に私を!!行かないわけにはいかないですわね。
「わかったわ。どちらに居られますか?」
「第五訓練所に動きやすい服装に着替えて、来られるようにとのことです。」
どうして訓練所なのかしら?
それに動きやすい服装って何をされるおつもりかしら?私には拒否権なんて無いのだから教えてくださってもよろしいのに。
「着替え終わり次第そちらに御伺い致しますとお伝えください。」
「畏まりました。着替えが終わりましたらお呼びください。ご案内いたします。」
「えぇ、ありがとうございます。」
私は部屋に戻りクローゼットの中にしまってある衣装ケースを取りだし『エクササイズ』として使っていた戦闘服をとは別の戦闘服を取り出した。
見た目は、エメラルド色のドレス だけど軽く裾が広がらなく動きやすい用に作られている。
私のお気に入りの戦闘服第2段これは一度しか着ていないのよね♪武器は沢山は入るけど色が鮮やかで返り血がついたら目立つから一回しか来てなかったなぁ~それを久しぶりに着るなんてね…
着替え終わると黒のロングヘアーを高めに括り廊下にいる侍女に声をかけ第五訓練所に向かった。
◆ ◆ ◆
その頃シリウスは公務室に戻り書類を見ながら他国の動きの報告を聞いていた。
「また動きがあれば知らせろ。」
「はい。では失礼します。」
兵が出ていったのを確認してぼそりと呟いた
「そろそろ動きが活発になってきたか…
また戦地へと出向くはめになりそうだな…
せっかく婚約者と夜を過ごせるって言う大事なときに!!いっその事王の首を取ってしまうか。」
ノック音が聞こえた
「入れ」
「失礼します。」
「用件はなんだ?私は忙しいんだが。」
「国王様がお呼びです」
「わかった。どこへ行けばいい?」
「第五訓練所に来いとのことです」
「わかった。今から向かう」
勿論のごとく側にいたアレックスもついてきた
第五訓練所につくと父上が戦闘服を着て立っていた
「国王様がお呼びだとお聞きしたので参りました」
「ご苦労、しかしもう暫く待て。あと一人こちらに呼んである。」
「誰をお呼びになったのでしょうか?」
「お前の婚約者エクラシア嬢だ。」
「何故彼女をこの場所に呼び出したのですか!?」
「理由はお前達が一番知っているだろう?」
「まさか…
彼女と一戦交える気では無いでしょうね?」
「ふん そのまさかだ。」
私の頭の中が真っ白になり
父上を睨み付けていた。
その時訓練所の扉が開く音が聞こえた。
朝見た服装ではなくエメラルドのドレスを来ていた
どう言う事だ?
父上は彼女と一戦を交えるために呼んだのでは無いのか?何故彼女はドレス姿で来たんだ?
◆ ◆ ◆
訓練所につき侍女と別れ一人で訓練所に入るとシリウス殿下と国王様が居られた。
?何でシリウス殿下がここに?
私邪魔をしたかしら。
そう思っていると国王様が
「よく来てくれた。こちらに参られよ」
その言葉に促され国王様とシリウス殿下の元に行った。口元は笑っているが瞳には熱い炎戦う騎士のような意思が見える。いっぽうシリウス殿下は困惑した表情のままだった。
「遅くなり申し訳ございません。」
遅れたことに謝罪を申し上げると
「よい。急に呼んだのは私だ」
「お聞きしたいことがございます。」
「何だ、言ってみよ。」
「はい。何故この場にシリウス殿下が居られるのでしょうか?」
「理由は簡単だ、シリウスにお前の実力を見せるためだ。」
「…そうでしたか。」
国王様にばれていたってこと?
「それにしても、いつもの戦闘服にしなかったんだな。あの鮮やかな赤い戦闘服よりエメラルドのドレス風の戦闘服を選ぶなんて私も甘く見られたものだ愛用の服でなくても勝てるってことか?
『エクササイズ・サイン』」
「滅相もございません!!私はそのような思いでこの服を選んだわけではございません。
この服は一番始めに戦闘に立つときに着ていた服です。あなた様のような方に魔法だけでは勝てませんだから『初心を忘れずに』と言う思いでこの戦闘服を選んだのです」
「そうか。では始めようか。」
「そうですわね。」
お互いにこの建物を壊さないように防御結界をはりシリウス殿下を安全な所に移動させた。
流石国王様だけあるわね。
戦闘力が今まで戦ってきたどの人よりも高いわ
くっ…小手試しとか策略を考えている暇は無いわね
一方的に攻撃されていたが
無駄に考えるのを止めてエクラシアとしての体ではなくエクササイズとして魔法で隠した体をに変幻して戦うことにした。
戦いながら30行となる長い魔法を唱えると
私の回りから魔力が溢れだし光が私を包んだ。
「やっと本気で戦ってるくれるのか?」
「流石にこのままでは負けてしまいますもの
それにあなた様にも失礼に当たりますもの」
「相変わらずな物言いだな。」
「ふふふ 何の事でしょうか?」
「あの時お前は俺を殺さず、他の国を滅ぼしこの国の脅威を減らしたときにお前が
『いつか相交える事がありましたらお互い真剣に大切なものを賭けて戦いましょう』って言った。」
「よくそんな昔の事を覚えていますね。でもそれを言ったのは私ではなく私の身代わりが言ったこと、今の私には関係のないことです」
「あぁ、その通りだ。」
「さてと、そろそろ終わらしましょうか?」
「そうだな魔力が持たないからな」
二人揃い最大魔力量で解き放ち
その隙をついて国王様の剣を弾き降参宣言を聞いた
解き放たれた魔法は互いがぶつかり合い爆発した。
私は魔力が底をついている国王様を守るように立ち最大防御魔法で守った。
そのあと国王様やシリウス殿下が無事だったことを確認するとほっとしたのか回りが歪んだ。
あれ可笑しな…魔力は残っているのに意識が朦朧とする…
遠くで兄さんやシリウス殿下、国王様の声が聞こえる 大丈夫だって起き上がって伝えなきゃ…
誰かに抱えられる感触がした。
そこで意識が途絶えた。
◆ ◆ ◆
国王様と妹エクラシアが戦うことを知り話し合っているうちに医師を呼びに城中を駆け回った。
やっと見つけて医師を連れて戻ろうとしたとき
ドン~という巨大な爆発音と揺れが国中を騒がせた
嘘だろ…本気でやりやった訳じゃないだろうな!?
もし本当にやりやったなら既に国が滅びているか…
被害が音と揺れだけなら結界で抑えたってことか
やりやった本人達は魔力が底をつきて守れなかったら塵となって消える………。
そんなわけあるわけねぇよ!!
あの地上最強の俺の妹
エクラシアが死ぬわけがねぇだろう!?
医師を連れて移動魔法で第五訓練所につくと
エクラシアがエクササイズとしての姿になって国王を守るように立ち防御魔法で守っていた。
ふぅ~心配した…
次の瞬間エクラシアに戻りニコッと笑うとそのまま
後ろ向けに倒れそうになった。
それを国王が支えシリウスと俺も駆け寄った。
「エクラシア!!目を覚ましてくれ…」
「エクラシア、無茶しすぎだ」
医師が近寄り気を失った妹エクラシアに手をかざし
魔力量の確認と傷の手当てをした。
医師がこちらを向き
「暫く目を覚まさないでしょう。
魔力が突然変異を起こしていましたが、今現在魔力が汚れ始めています。それを治すため体は行動を拒否したため倒れたようです。」
「どうしたら良い…教えてくれよ」
「アレックス様、今我々が出来ることはただ1つ見守ることしか出来ません。」
横にいたシリウスがエクラシアの体を持ち上げた
「おい、何処に連れていくつもりだ?」
「俺の寝室に連れていく。」
「ダメだ家に連れて帰る。」
「もう俺の妻だ好きにさせてもらう」
言い合っていると
気を失ったはずのエクラシアが
「……って…………なら…………。」
「何て言った?もう1度」
回りが静寂になったなかで再び虫の息で
「私を……神巡の………つれて…………そこなら………………。」
シリウスが
「神巡の……って!!まさか神巡の泉のことか!?」
「何処にある?」
俺の問いにシリウスではなく国王が
「神巡の泉、私とエクササイズが一番始めに出会った場所。全ての病や傷・魔力回復などに聞くと言われてる。場所は、神と妖精の国と言われている
『神精』の南の最果てにある神秘の泉」
「そこに連れていけば目が覚めるんだね」
「その手がありましたか!?
しかし何故そこの場所を?」
「国王陛下…行かせてくれますよね。」
「あぁ、勿論だ直ぐにたつと良い。」
シリウスとアレックスが城を出たあと
ふっと思い出した。
確かあの場所は神か妖精・精霊の者か女神の許しが出た者しか入れないはずだが…どうする気だ。
しかし彼女は普通に入っていたな。
俺は特別に許可されたから入れたが…。
移動魔法で国の境界線まで行きそこからは、他国の者は馬車で行くしかない。
彼女の太股がはだけていたので直そうとすると
白色で天使の痕がついていた
「?こんな痕あの時についていたか?」
ボソッと呟いたらアレックスが
「あぁ~それな初めて戦闘に行ったとき2・3日帰ってこなくて4日後帰ってきたときにはついていた。
そう言えば…産まれたときに妙にそこだけ白かった気がする。」
城を出てから2週間がたった
ついに神精の国に着いた
国に入ろうとすると
境界の門番をしている男性に止められた。
「ここは聖域な為女神様の許可なく他国の者がハイルコトハ許されません。」
「私は スターライト国 の シリウス・ライト だ
緊急な用事ゆえ通らせて貰おうか!!」
「女神様が居られぬ今よそ者を通すことが出来ません。どうかお引き取りを」
突然馬車から風が吹き荒れた。
馬車を見るとエクラシアが出てきた。
そのエクラシアに白い美しい羽が生えていた。
それどころか、髪の毛や背も伸び服も純白のドレスに変わっていた。まるで大人の女性…
いえ エンジェル か 女神のようだった。
門番達がもとの妖精の姿となり女神…エクラシアに近づき何やら話していた。
そしてこちらに戻ってきて門を開けてくれた。
エクラシアは女性の妖精や神・精霊らしき者達ちにより神巡の泉に連れていかれ、私たちは、神精の女王陛下とあっていた。
「私の可愛い娘が何処かへ行ってからどんなに探したか…まさか、人の子の魂と一体化していただなんて!!シリウス王子お願いがあります。」
「はい、何でしょうか?」
「娘を…いえエクラシアをこの国に残してはくれないでしょうか?」
「それは、彼女が決めることです。」
「そうでしたわね。今日は留まられるでしょう?
後ゆっくりお過ごしくださいね」
部屋に案内されエクラシアと会うこともなく日が落ちていった…。
話が様々な方向に飛んでいます…
気を取り直して
さぁ~エクラシアは自国に帰るのか?
それとも女神として残るのか?
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