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王子と私
馬車から降り、兄さんのエスコートで歩いていると中央にシリウス皇子に似た美男子が立っていた。
シリウス王子に似ているけど…
髪の毛や体格・目の色そして魔力の量や色も違う
別人かしら?
でも兄弟はいないはずだし
よりにもよって魔力量や魔力の色は変えれないからでも1つだけ、絶対に変えられないと言われているものを変える方法は有るけど…まさかね。
中央にいるシリウス王子?が私に手を差し伸べたので手を取り兄さんのもとから離れた。
兄さんは私の左後ろで膝をついていた。
そしてシリウス王子?がいきなり
「私は シリウス・ライト と申します。」
兵士や侍女たちは一斉に膝まづいた
嘘!?こんなところで宣言式!!
国王様も女王様も居ないのに!?
でも王子が始めたら、私もやらなきゃいけないしね…何でこんなところでやるのかなぁ~
笑顔を浮かべ
「私は エクラシア・ムーン と申します。」
「私は、エクラシア・ムーン を妃とします。
私の身も心もエクラシア・ムーン だけに授けます。
彼女だけを愛します。」
「私の身は、 シリウス王太子殿下のものです。」
私は《心》は授けないと言ってのけた。
その事に回りはざわめき 冷たい視線が私に向けられた。予想内なのか兄さんは移動魔法で私たちを城内へ移動させた。
「エクラシア!!どういうつもりだ!?
宣言式で体は授けるが、心は授けない。
それは結婚する気が内のと同じだ!!
シリウスに恥をかかせてどうする!!」
兄さんは、真っ赤な顔で怒ってきた。
「まぁ、良いじゃないか。そこまで怒らなくてもね
まだ時間は在ることだし、ゆっくりと語り合えば良いことだしね。」
「私は囚われの身。って言う意味で言ったのよ!!」
私は、部屋に戻り2・3日脱走の機会を狙った。
それから5日がたった。
皆宣言式の事を覚えていなかった。
理由は簡単で、その時の事を記憶から消したからだ
何度抜け出そうとしても結界が張られているため町に出ることが出来なかった。
絶対シリウス王子に入れ知恵したのは、兄さんね。
私が逃げ出さないように…
この挑戦受けてたとうじゃないの!!
って思ったけど…シリウス王子って魔力が強かった気がするのよね…気づかれないようにしないと。
全力でやると、他の魔法も消してしまうから
0.001㎜単位で調整しないと。
とにかく実践あるのみ♪
庭にある草垣の影に隠れて消極魔法を唱えて…
少しずつ魔力を上げていった。
5分頃
ふぅ~やっと消せた♪
これで町にいつでも行けるね。
草垣から出てみると兵士とシリウス王子が立っていた。
?何でいるの?公務中じゃ無かったの!?
「…ど どうして 王子や皆さんがこちらへ?」
「私の結界が一部、消えた感覚が一瞬したから来てみた。」
王子は後ろを向き
「アレックスお前の勝ちだ。」
兄さんが王子の前に出てきた。
「そろそろ逃げ出す頃だと思ってたよ。」
兄さんを睨みながら
「シリウス王子に入れ知恵をしたのは、兄様ね!!」
「あぁ~確かに教えたかもな…逃げ足の早い妹を捕まえる策を。」
兵士が兄妹喧嘩を微笑ましく見ながら持ち場に戻っていくのが見えた。
「兄様………」
話始めると被せるように
「…エクラシア、兵士は下がった。普通に話しても良いぞ。」
ため息をついてから
「分かった。それより何で余計なことをするの!?」
兄さんの隣にいたシリウス王子が
「間近に消極魔法を視てみたくてしたことです。
アレックスを責めないでもらいたい」
「……シリウス王子がそう仰るのなら」
「理解してもらったお礼に1つだけ願いを叶えてあげる。」
答えはさっとでた
「そうね。自由に町に出掛けても良いようにして
その代わり王子の望みを1つだけ叶えるわ。」
シリウス王子は、驚きながら
「取引って言うことですか…なぜ取引にしたのですか?」
「私は、借りを作るのが嫌いなの。」
何かを続けい言いかけている王子を兄さんが
「シリウス、諦めろ。エクラシアは一度言ったことは覆さない」
諦めたように
「…分かった。私の願いは、町に行くときは必ず私に1言をかけてからにして欲しい。」
「そんなことで良いのですか?」
「うん、それだけで良い。余り束縛したくないからね。さぁ~行っておいで。」
そう言って道を開けてくれた
「約束は守ります。それより何処へ行けば良いのですか?」
シリウス王子は戸惑った顔をしながら
「…町に行こうとしたんだよね?」
「今日は行くつもりはなくて…逃げ道を作るためだけに外に出ただけです。」
シリウス王子は、恥ずかしそうに
「…そうだったんだ。って言うことは今日は城にいるんだね。今から、アレックスと手合わせをするけど見にこない?」
兄さんが間抜けな声を出した
「はぁ!?」
って言ったのは聞かなかったことにした
そうね。久しぶりに木刀を持つのも良いかも♪
魔法の方でも体を動かせるしね。
それに、シリウス王子の実力も見てみたいし。
「えぇ。是非ご同行させてください。」
移動しながら兄さんが
「はぁ!!お前興味が無いんじゃ無かったのか?」
シリウス王子が
「そうなのか?」
「いいえ。兄さんと手合わせをしたくなかったからです。それに見ても、兄さんが勝のは目に見えていますから。」
「さぁ着いたよ。アレックス準備は良いね。」
「あぁ挑むところだ。」
「エクラシア 白ラインまで下がってください。」
白ラインまで下がると
試合が始まった。
へぇ~今のところ互角かな♪
本気でやったら、シリウス王子が圧倒的に有利だけどね。
後で、シリウス王子に手合わせをお願いしましょう♪
10分後
結局兄さんが勝ってしまった。
シリウス王子の元へ行き
回復魔法を唱えながら
「お疲れ様です。もしよろしければ、私とも手合わせをお願いいたします。」
「どちらが良いですか?
魔法・剣術 先程戦っていた 剣技 好きな方を選んでください。」
「よろしいのですか? それでは剣技でお願いいたします。」
シリウス王子が小声で
『エクサイド・サイン とばれる心配は無いのですか?』
『大丈夫です。特定の 剣術・魔法 を使わなければわかる人なんてその場にいた人しか分からないもの』
「兄さん。シリウス王子と手合わせをするから白ラインまで下がって。」
「はぁ!?お前剣技できねいだろ!!
それとも魔法か?それでも肩慣らしにもならないだろう?」
シリウス王子が驚きいたような間抜けな顔をしていた。
「3つとも出来るわ。
兄さんが知らないだけよ。」
シリウス王子が
「エクラシアの魔法とかは、俺ですら勝てるか自信がない。」
「シリウスとの手合わせが終わったら俺と
剣術で勝負しろ!?」
「別にいいけど…敗けとも怒らないでね。」
そして試合を始めた。
始めはお互いに探りあっていたが
シリウス王子が仕掛けてきた。
まだまだ脇があまい!
脇をとりそのまま木刀を弾いた。
シリウス王子の首もとに剣先を向けた。
「私の…敗けです。」
「お疲れ様です。なかなか良い動きでした。
脇があまかったので、そこを突かせていただきました。隙が無ければ私が負けてました。」
「いえいえ。私はまだまだです。」
そう言ってシリウス王子は兄さんと交代した。
「お前がシリウスに勝つとはな…
俺も本気でかからないとな」
「お手柔らかに。」
礼をして試合は始まった。
少し距離をとり近距離の剣術を避けられるようにした
兄さんは木刀に水魔法と雷魔法を纏わせた。
そして一気にかかってきた。
それを受け止めながら
「なかなかやるね。でもこれでおしまいね。」
木刀に光・氷・炎と反射魔法を纏わせた。
それを一揆に放った。
兄さんは、避けきれず受けきれずで
傷をおってしまった。
気絶をしている兄さんに近寄り…
「馬鹿ね。あんなに魔力を一気に使うからよ。」
回復魔法と癒す魔法を唱え
浮遊魔法で浮かし、シリウス王子に
兄さんの部屋に案内してもらった。
兄さんの部屋につくと
「エクラシアは、大丈夫ですか?
あんなに魔法を使ったからこの状況は余計にきついのでは?」
「平気よ。心配なら私の残り魔力量を視て下さい。
それで分かるはずです。」
「では、失礼します。」
シリウス王子は、目に魔力を集め私の体内の魔力量を視た。
「全く減っていないのですね。」
「エクサイドとしての魔力量もありますから。」
兄さんをベッドに寝かし
魔力回復魔法を唱え部屋を出た。
それからお風呂に入り、部屋に戻りベッドの上で後悔をしていた。
もう少し手加減をすれば良かった。
もしも、兄さんが復帰できなかったらどうしょう…
目を覚まさなかったら…
そんなことを考えていたら
シリウス王子が部屋に入ってきた。
手には、マグカップが2つ持っていた。
「これは、ハーブティーです。
少しは落ち着きますよ。」
「ありがとうございます。」
「何を悩んでいるのですか?
私に話してはくれませんか?」
「……幼いときの話になりますが聞いてくれますか?」
「はい。」
「ありがとうございます。」
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