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お嬢様は天才魔法士!? 作者:神子

本編

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チンピラと王太子殿下と私

この時代は、10歳に成ったら学校で魔法教育が義務化になっている。その為小さい頃から魔法を教え込まれた。
私もそうだった。4歳から魔法についての知識や種類を教え込まれた。それ以外にも、古式魔法や魔法陣等がある。
普通の魔法は、イメージや想像してそれを魔力化することで発動する。でも私の場合は、そのどれとも当てはまらない。何十万年に1・2人居るかどうかの存在。ある出来事で、その事が分かった。

2週間に1度町に出て、お菓子を買いにいく日。
町娘の格好をして、お気に入りのお菓子のお店まに
向かった。

いつも賑わっているね!!ここのネックレスも可愛いなぁ♪今度よってみよう♪

そんなことを考えながら、お菓子のお店に着いた。
60歳くらいのおじさんでにこやかな人。

「今日も来てくれたのか?」
「うん♪ここのお菓子が一番美味しいから♪」
「そうなのかい?それなら嬉しいね。」
シュークリームとエクレア・フルーツタルトを4つずつ買って…他にも買いたいけど、そこまでもって帰れないしまた次の時に買うか♪
「おじさん、シュークリームを4つとエクレアも4つ・フルーツタルトも4つください。」
「今日も、たくさん買ってくれてありがとう。おまけに…クッキーとチョコレートを4つずつ入れとくよ。また来ておくれ。」
「うん、また必ず来るね。」
荷物を受け取り帰ろうと歩きだ。

しばらく歩いていたら、魔法の痕跡があった。
5分ほど前に使った跡だった。

この1つの魔法跡は、あのチンピラの魔法跡ともう1つは…小さい頃に教えてもらった魔法痕に似ている気が…何だったっけ?

近くでざわめきが聞こえた。

いったい何が起こったのかしら?

人盛りがあるので、行ってみた。
見てみると、チンピラに絡まれている美男子がいた
美男子は混乱していた。それなのに、チンピラは少し離れている美男子に魔法を発動しようとしているのが分かった。それも炎の魔法で火の玉を作ろうとしているのが、視て分かった。
美男子は、作り上げられていく魔法を前に戸惑い右往左往していた。私と変わらない歳の美男子。

美男子には興味は無いけど、町の人々に危害がいくのは困る。しようがないな、目立ちたくないけど助けてあげるか。
チンピラが魔法を放出したので
美男子に防御魔法をかけ、チンピラに光魔法で感電させて動けないようにした。
そして、2人の間に入り美男子の方向を向いた。

「どうして避けなかったのですか?」
男性は、困った顔をしながら
「もし、私が避けると町の人たちに迷惑がかかってしまいます。」
「…町人の事を気にしてくださったのは、嬉しいことです。ありがとうございます。しかし、自分を守れないのに無茶してはいけませんよ。」

お説教モードが少し入った。
申し訳なさそうに
「これからは、先のことも考えて行動します。」
「そうしてくださいね。」

美男子に微笑んでから、チンピラの方を向いた。

「さてと、また騒ぎを起こしたの?」

感電魔法を外しチンピラに聞いた。

「違うんですよ!!その男が喧嘩を振ってきたんだ。」
「喧嘩を売らないって約束は?」
顔を真っ赤にしながら
「しようがないだろう!?いきなり、魔法を発動された………。」

冷ややかに言葉を被せた

「例えそうだとしても約束は、破ったことに変わりはないから。 破ったらどうなるか言ったよね♪」

チンピラの顔が今度は、真っ青になり
「……こ、今回だけは見逃してくれ!!頼む。」
「どうしようかな?そこの男性に謝って、その人が許してあげるなら今回だけ特別に見逃してあげるけど…」
はっと、顔を上げ男性に向かって
「…申し訳ございませんでした。…今後一再喧嘩を売りません。…許してください。」
不本意だが背には腹を変えられないようで、形式上は謝った。
男性は、急変に驚いて固まっていた。
「…はい、こちらこそ不手際がありました。お詫び申し上げます。」
チンピラは、喜んで
「ありがとう!!助かったよ。地獄を見なくてすんだ」
そう言って、私の方へ向き
「って事だからこの場から去っても良いですか?」
眼は微笑んでいないが…
「次は、無いと思いなさい。この男性に感謝しなさい。私の気が変わらないうちに、行きなさい。」
慌ててチンピラは、走り去った。

町人達は口々に言っていたが、今はそれどころではない。
あの時に視た魔法は2つ
1つは、チンピラの得意魔法火炎弾
2つ目は 多分この男性が使った魔法。この国の時期国王様の得意魔法…反射魔法

私の目の前にいる人は…王太子殿下って事になる
全身に冷や汗が流れ出した。

「お嬢さん、助けて下さったお礼をしたいのでお名前をお聞きしてもよろしいですか?」
必死に平然を装い
「私の名前は エクラシア・ムーン と申します。」
正式の挨拶を軽くした。
「エクラシアさんですね。素敵なお名前だ。」
令嬢の笑顔を見せた。
「ありがとうございます。私もお聞きしてもよろしいですか?」
笑顔で二つ返事をしてくれた
「私の名は シリウス・ライト と申します。」
やっぱり、この国の王太子殿下様だ!!
何故、お供を付けずに町中に?
「素晴らしい、お名前ですね。ところで、シリウス様がお使いに成ったのですよね?反射魔法?」
気になったことをそのまま口に出していた。
驚いた表情と困った顔をしながら
「…はい、反射魔法を使ったのは私です。」
「そうでしたか。」
気まずくなったので…

何事も無かったように帰ろ。
「では、私は用事があるので失礼します。シリウス様。」
呼び止められた
「エクラシアさん!また、ここに来たら会えますか?今日の、お礼をしたいので来てください。」
ついつい返事を返してしまった。
「えぇ、2週間後にまた町に来ます。それまで待っててください。」
素直に答えてから、やっちゃったと気づいたがもうすでに遅い。
シリウス様は眩しい笑顔で
「では、2週間後近くの噴水前で待っています」
「えぇ、分かりました。それでは、失礼します。」

何故か、その日が待どうしかった。

帰ってから、お父様に確認をとった。
結果は、王太子殿下様が途中で町に出たらしく先ほど戻ってきたそうだ。珍しくニコニコと微笑み鼻唄を歌ってたらしい。

やっぱり、町であった人が王太子殿下様だ!!

運命の歯車は、ゆっくりと動き出した。
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