【現場から】サムスンの「自己叱咤第2弾」…切迫さがない(1)

【現場から】サムスンの「自己叱咤第2弾」…切迫さがない(1)

2016年07月06日09時45分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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1993年に新経営宣言を触発させたSBCの洗濯機不良製造現場告発放送画面。(写真=サムスン電子)
  いまのサムスンはとてもおとなしい。サムスングループの社内放送SBCが5日午前に放映した特別企画「サムスンソフトウェア競争力白書・第2部」の内容を伝え聞いて思った。先月21日に放映された第1部はサムスン内外で波紋が大きかった。比較は具体的で表現は辛辣だった。「サムスンのソフトウェア能力はグーグルの100分の1にすぎない」「サムスン電子のソフトウェアエンジニアのうち1~2%だけがグーグルに入社できる」とはばかることなく批判した。グローバルソフトウェア代表企業と比較して「人材は多いが能力はかなり後れを取っている」と構成員を刺激した。

  第2部に対する期待が大きかったのはそのためだった。SBCとはどのような放送なのか。1993年に洗濯機生産ラインで合わない部品を刃物で削って無理にはめ込む場面を報道して李健熙(イ・ゴンヒ)サムスン会長の新経営宣言を触発した。第1部が放送され、「この程度まで心を決めて放送を作ったのを見れば、第2の新経営宣言が出てくるのではないか」という見方が出てきた理由だ。

  ところが第2部はまったく平凡だった。ソフトウェアの下絵を設計するアーキテクチャー能力がどれだけ重要なのかを強調し、「水平的組織文化が拡散してこそ互いに誤りを指摘しながらソフトウェアを改善できる」と大きな枠組みの対案を提示した。ソフトウェア人材は職級が上がるほど実務より管理に重点を置くと指摘し、「専門性が蓄積された開発リーダーを養成しなければならない」と原則的な提言も出した。競合会社との直接的比較はなかったという。過去の失敗事例に具体的に言及することもなかった。

  なぜこのように龍頭蛇尾式な企画になったのだろうか。関係者らが伝えた雰囲気を総合するとこうだ。「グループにソフトウェア能力に対する危機意識を植え付けるために心を決めて作った放送は正しい。ところが刺激的な表現が外部に赤裸々に伝えられみんな萎縮した。第2部の放送が1週間延期されたのもそのためのようだ。表現を整え、後半部分にソフトウェア能力強化に向けた社内政策など広報性の内容を付け加えたようだ」。

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