祝 ウルトラマン 50 乱入LIVE!怪獣大感謝祭

インタビュー 爆笑問題 田中裕二氏 太田光氏

「祝 ウルトラマン 50 乱入LIVE! 怪獣大感謝祭」で司会を務める「爆笑問題」のお二人は、ウルトラマン創世記世代。ウルトラマンとの思い出はいっぱいありすぎて2時間以上たっぷりしゃべれます、とおっしゃる田中さんと太田さんに、お気に入りだった怪獣のこと、心に残っているストーリーやエピソードについて、幼年時代をふり返って語っていただきました。


「カネゴンが怖かった…人間の欲が」

Q1 子供の頃、一番好きだった怪獣はなんですか?

田中:
やっぱりレッドキングが好きだったね。強いですから。
太田:
僕も、レッドキングでした。最強でしょ!そこが好き。でもピグモンも好きでしたね。こっちは最弱! 子供のお友達って感じで。
田中:
風船をつけていてね、で、かわいそうなことになるんだよね。岩が落ちてきたり、隊員をかばって死んじゃったり。「ピグモーンッ!」って、思わず叫んだね。
太田:
あとは、メフィラス星人かな。強かったよね。「ウルトラセブン」に出てきたメトロン星人もいい。茶の間でモロボシ・ダンとちゃぶ台をはさんであぐらをかいて話し合うシーン※1覚えてるんだよね。
田中:
セブンの宇宙人系の怪獣は、深いなぁ、と思いますね。数えるとキリがない。でも、やっぱり宇宙忍者バルタン星人かな。
太田:
あとカネゴンね、あれは怖かった。人間の怖さというか、欲というものの怖さ。「カネゴンの繭」の話※2が忘れられません。少年があの繭の中に入っちゃうんだよね。わけわかんなかったんだけど、すごく心に残ってる。
田中:
あとは、ガラモンとピグモン、ゴジラとジラース、ペギラとチャンドラーみたいに似てる怪獣がいたよね。サイズの違いとか、耳の有る無しくらいで。でもそういうのも別に気にしなかったね。ただ、「似てるんだー」、くらいにしか思わなかった。
太田:
俺は、ジャミラって言われてたんです。いるでしょ、よくセーターを頭にひっかけて着てる奴。あれ、俺だよ。
田中:
思い出深いシリーズは、やっぱり『ウルトラマン』。もうちょっと大人になってからは、『ウルトラセブン』の深さがわかりましたね。

※1 『ウルトラセブン』第8話「狙われた街」
※2 『ウルトラQ』第15話「カネゴンの繭」


「ジャミラの悲しい話が、忘れられません」

Q2 今も、心に残っているストーリーはありますか?

太田:
ジャミラの話※3がすごく印象に残ってる。宇宙飛行士が実はジャミラで、最後は弱点の水をかけられて泥まみれになって…かわいそうで。ジャミラは、犠牲者なんですよね。人間が一番悪いっていうテーマ。水でやられちゃうところが、忘れられない。ほんと、悲しい話でした。
田中:
ぼくは、ゴモラが大坂城を破壊しちゃう話※4が好きだった。あとは、落書きの怪獣ガヴァドンの話※5。子供が落書きした絵が最初はかわいらしい目ん玉があるだけなんだけど、どんどん進化系の絵になって、立派な怪獣になっちゃったとかね。夢のある話が、いっぱいありましたね。
太田:
あと、ハヤタ隊員がね、スプーンをこうやってね、掲げるやつ※6。ウルトラマンになる前にカレー食べてるんだけど、(変身アイテムのベーターカプセルと勘違いして握っていた)スプーンを掲げてね。
田中:
そうそう、あれはオッモシロ~イッ!って。ああいうのが子供心にスゲー受けたんですよ。あとシーボーズの話「怪獣墓場」※7も良かった。
太田:
思い出深いシリーズは、やっぱり『ウルトラマン』。最初に、強烈なインパクトがあった。
田中:
怪獣のデザインとかね。子供の頃は、そういうところにひきつけられると思うんですよ。ストーリーよりもね。
太田:
『ウルトラQ』なんて、素晴らしいですよね、いま考えると。深いし、怖いしね。大人になって、それがわかりました。

※3 『ウルトラセブン』第8話「狙われた街」
※4 『ウルトラマン』第27話「怪獣殿下」
※5 『ウルトラマン』第15話「恐怖の宇宙線」
※6 『ウルトラマン』第34話「空の贈り物」
※7 『ウルトラマン』第35話「怪獣墓場」


「子供の頃は、怪獣博士でした」

Q3 ウルトラマンや怪獣の人形で遊んでいましたか?

田中:
僕は、いわゆるソフビっていわれるウルトラ怪獣の人形を100体くらい持ってたんです。友達の中でも一番多く持っていてね。あと図鑑も持ってて、怪獣の足跡を見ただけで、これは何なに怪獣って名前や身長、体重もぜんぶいえました。だから怪獣博士っていわれてた。もし今も、当時の怪獣の人形たちをぜんぶ取ってあったら、スゴイお宝ですよね。
太田:
僕も、毎日、ウルトラマン人形で遊んでました。リカちゃん人形も持ってたから、ウルトラマンに攻撃させて(笑)。リカちゃんは、すぐやられちゃうの。大きさは変わらないんだけどね。リカちゃん、巨大すぎるよ。
田中:
ウルトラマンタロウが他のウルトラマンより大きいんだよね、角もデカいし。ウルトラマンは、僕の生活の一部でした。牛乳と目玉焼きと同じように、いつでも、目の前にあるもの。不思議でもなんでもない。
太田:
スペシウム光線のこのポーズだって、ジャンケンと同じようなもの。全員ができて当たり前でしたから。
スペシウム光線

「リアルな街を壊していくところがスゴイ」

Q4 当時の特撮について、どう思いますか?

田中:
今だとCGとかあって、特撮技術もすごいんでしょうけれども、当時のあの特撮が僕はいまだに一番リアルだと思うんです。フィルムの感じとかもあるのかもしれないけど。
太田:
やっぱり、あの特撮はスゴイよね。あの時は、子どものためのもんだったけど、今じゃ、ハリウッドでは、「スター・ウォーズ」とか特撮がメインになってるもんね。もう子供のためのものじゃない。あの時代にそれをやってたんだから、スゴイですよ。
田中:
ウルトラマンもスゴイけど、怪獣の技術の素晴らしさですよね。あとデザインや、リアルな街を壊していくっていうところとか。そういうことすべてが、僕の中で、円谷プロの一番スゴイとこだと思いますね。今でもリアルに思えちゃいますからね、あの特撮技術は。
太田:
しかも、50年経って、まだ今の子供たちがスペシウム光線のポーズをやってるっていうんだから、スゴイよね。

「80才になっても心の中には、ウルトラマンがいるでしょう」

Q5 ウルトラマンに、メッセージをお願いします。

太田:
テレビの前のウルトラマンたちよ。今こそ、この東京は、ウルトラマンのカーニバルだ。
これからも、50年といわず、55年、56年と、たのむぞ、ウルトラマン!おめでとう。
田中:
55年、56年って、ずいぶん刻んだね(笑)。
僕は51才なので、ほぼウルトラマンと同じ年月を生きてると思いますけども、まさか自分が50才過ぎてですよ、ウルトラマンとこうして一緒に番組をやって、その放送開始50年を祝えるなんて、子供の頃の自分からは想像できないほどの喜びだと感じております。子供の頃の最初の記憶で、たぶん性格的なこともいろいろ影響を受けて今にいたってますので、70才、80才になってもずっと心の中にウルトラマンがいると思います。放送開始50年おめでとうございます!

爆笑問題 プロフィール

1988年結成。政治から芸能界までさまざまな社会現象を斬る漫才は、若者だけでなく幅広い年齢層に支持されている。その他、執筆活動においては出版物はすべてベストセラー更新中。現在、テレビ・ラジオのレギュラー番組に出演するほか、雑誌の連載も手がけている。また、タイタンライブにも毎回出演を続けている。
田中裕二氏 1965年1月10日東京都出身
太田 光氏 1965年5月13日埼玉県出身

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