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(朝鮮日報日本語版) AIIB:韓国、副総裁後任ポスト逃す

朝鮮日報日本語版 7月9日(土)8時34分配信

 韓国がアジアインフラ投資銀行(AIIB)副総裁のポストを失うことになった。

 中国政府が主導する国際金融機関のAIIBは8日、公式ホームページで、6カ月休職届を出して姿を消した洪起沢(ホ・ギテク)副総裁(64)=元・韓国産業銀行会長=が務めていた最高リスク管理責任者(CRO)のポストを局長級に格下げした上で後任者を公募すると発表した。また、局長級の最高財務責任者(CFO)は副総裁職に格上げして公募手続きを進めることも発表した。

 だが、AIIBは洪起沢副総裁が休職届を提出する前の先月13日、アジア開発銀行(ADB)副総裁でフランス出身のティエリ・ド=ロングマール氏をCFOに内定している。韓国政府関係者は「AIIBがCFOを副総裁に格上げさせると決めたのは、ド=ロングマール氏を副総裁に任命するという意味だ」と説明した。

 現在5つあるAIIB副総裁のポストは韓国・英国・ドイツ・インド・インドネシア出身者が占めているが、これで事実上、韓国の「取り分」をフランスが手にすることになる。

 韓国政府関係者は「洪起沢副総裁の後任として別の韓国人を推薦し、韓国の副総裁職の『取り分』を死守しようという試みが閉ざされることになった」と述べた。

 AIIBは新任の副総裁を白紙の状態から公募すれば、加盟国同士の競争が激化すると懸念し、既に決まっていたCFOを格上げすることにしたと見られる。

最終更新:7月9日(土)8時34分

朝鮮日報日本語版