■「ナウシカって意外と巨乳だよな」と言う男子

映画のナウシカを最初に見たのは六歳の時。

父に連れられて見に行って、見終わった後、

「ナウシカみたいな女の子になれよ」と言われた。

重かった。

六歳だったから言語化できなかったけど、言葉にするなら、

「えー、あんなのやんなきゃいけないのー？」という感じ。

ナウシカは忙しい。

すでにやらなきゃいけないこと山積みなのに、

いろんな人が仕事持ち込んでくる。

まず腐海の浄化の研究。彼女の独自の着眼点での研究なので、彼女以外できない。

しかもかなり正鵠を射ている、ブレイクスルーになりそうな研究。

（リケジョだけど小保方さんとは正反対の立ち位置にいる）

メーヴェに颯爽と乗っているけど、彼女だって生理痛でしんどいときもあるはず。

介護・育児をしている。

ババさまとかじいさんたちが何かあるごとに「姫さまぁー」とやってくる。

風の谷の子供たちも、「姫さまぁー」とまずナウシカのところに来る。

年寄たちは彼女の親ではないし、子供たちは彼女が産んだ子ではない。

誰の親なのか、誰が産んだ子なのか。

そいつらは本来すべき自分の介護・育児を人に押し付けて、何をしているのか。

あと渉外対応・外交。

トルメキア王国のクシャナ王女とかペジテのアスベル王子とか、

来賓対応は同ランクの彼女じゃないとできない。

ナウシカだって、年齢相応に恋愛したり、女友達と遊んだりしてもいいはず。

ところが伴侶になりそうな同世代の男性がいない。

ユパ様は頼りになりそうだけど初老だし、アスベルは少年なので、年下すぎる。

戦争で適齢期の男性はみんな死んじゃったんでしょうか？

なんであの映画には、まともな男性が出てこないんでしょうか。

『ラピュタ』を見たときには、パズーがハングリー精神のある男の子だったので

安心しましたが、『千と千尋』とか、おかしいよね。

私は子なしですが、あれをわが子に見せようとは思わないし、

宮崎映画を称揚する男性文化人もおかしいやつが多い気がする。

私が中学に入ったころ、同級生の男子が

「ナウシカって意外と胸大きいよな」と言っていて、絶望したことがある。

そんなところ見て、鼻の下伸ばしてる場合じゃないだろ。

おまえらがやることをやらないから、彼女が忙しいんだろ。

自分が今何をやらなきゃいけないのか、本分に気づけよ。

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